高脂血症(脂質異常症)の治療方法は、「食事療法」、「運動療法」、「生活習慣の改善」、「薬物療法」、「特殊療法」、があります。
高脂血症の原因の多くは生活習慣によるものなので、生活習慣を改善することが最初の治療になります。
ですから、「食事療法」、「運動療法」の 2つは、高脂血症の治療のメインとなる治療です。さらに食事療法は重要な治療となります。
高脂血症は、血液の中のコレステロールや中性脂肪の量が異常に多い状態が続いてしまう状態のことです。そのために引き起こされる動脈硬化、そして動脈硬化から引き起こされる狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、などの命をもおびやかす病気になる確率を高くすることが、高脂血症の怖いところであるといえます。
ですから、高脂血症の治療は、様々な怖い病気を引き起こす動脈硬化にならないために(予防のために)、コレステロールや中性脂肪を正常値にまで下げて、それをずっと維持していくことにあります。
高脂血症の治療により、コレステロールや中性脂肪を正常値まで下がったとしても、すぐに治療をやめてしまうと、また異常値にもどってしまうこともあるので、患者さんの状態によっては、治療をずっと続けていくことになる場合もあります。
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食事療法 |
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食事療法は、高脂血症の治療のメインとなる治療です。
脂質や糖質をおさえた食事を食べるようにします。また 1日にとるカロリー(エネルギー)の量も、必要最低限(適正エネルギー量)までおさえます。
※くわしくは、「高脂血症の食事療法@」のページからごらんください。
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運動療法 |
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運動療法も、食事療法と共に重要な治療法です。
毎日適度な運動を行うことで、エネルギーの消費量を増やして、脂肪の代謝を活発にします。
※くわしくは、「高脂血症の運動療法@」のページからごらんください。
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生活の改善 |
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高脂血症の治療による生活の改善とは、お酒、喫煙、ストレス、などに関することです。お酒を飲み過ぎない(禁酒する)、タバコを吸いすぎない(禁煙する)、ストレスを解消する、などに日々注意していきます。
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薬物療法 |
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高脂血症の薬物療法は、薬によりコレステロール値や中性脂肪値をコントロールする治療法です。
生活習慣の改善を 3〜6ヶ月の間続けても目標値にまで下がらない場合に行います。家族性高脂血症の場合は、最初から薬による治療も行います。
※くわしくは、「高脂血症の薬物療法@」のページからごらんください。
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特殊療法 |
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血液を体外へと出して、代わりにコレステロール値の正常な血液を送り込む方法や、血液からLDLを取り除いてして体内に戻す「血漿交換療法(けっしょう こうかん りょうほう:プラズマフェレーシス)などの方法があります。
食事療法や運動療法などの治療は、毎日続けていく必要があるので大変な部分もあります。
検査により高脂血症であると診断されても、自覚症状がないために、治療を続けずやめてしまう方もいますが、症状が出てからでは治療がさらに困難になりってしまいます。
後で大変な目に合うのは自分です。ですから、動脈硬化や他の危険な病気にならないためにも、しっかりと治療を続けていきましょう。
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