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自覚症状がない! |
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高脂血症(脂質異常症)の症状は、まったく何もありません。つまり、高脂血症になっても自覚症状が無いんです。
自覚症状が無い、というところが高脂血症のやっかいなところです。本人が気付かないうちに、高脂血症になり、どんどんと病気は進行していくからです。
高脂血症とは、血液の中のコレステロールや中性脂肪がとても多い状態がずっと続いてしまう病気なのですが、血液の中のコレステロールや中性脂肪が増えてそれだけで終わってくれれば、とくに何も問題はなく、怖いものではないんです。
問題なのは、血中に増加したコレステロールや中性脂肪が血管に悪影響を及ぼし、「動脈硬化(どうみゃくこうか)」を発生させてしまう点にあるのです。
動脈硬化になると、血管が硬くもろくなり、また血管が狭くなったりして血流が悪くなり、狭心症(きょうしんしょう)、心筋梗塞(しんきんこうそく)、脳卒中(のうそっちゅう)、など他の臓器の機能などに障害をもたらしてしまいます。
動脈硬化には症状があるのかというと、動脈硬化も自覚症状が無いんです。ですから、知らない間に高脂血症になり、さらに動脈硬化になり、症状が出たときには他の臓器が悪くなっている、ということになってしまいます。
ですから、定期的な検査をすることは大切ですし、高脂血症であると診断されたら、自覚症状がないからと放置しないで、状態が軽い間に治療を行うことが大切です。
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まれにある症状とは? |
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高脂血症は基本的に自覚症状がない病気ですが、まれに自覚症状がでる場合もあります。
家族性高脂血症(家族性高コレステロール血症)のように、コレステロール値が異常に高い状態が続いたり、または中性脂肪値が異常に高い状態続いたりすると「黄色腫(おうしょくしゅ)」が発症します。
また、黒目の回りに白い輪ができる「角膜輪(かくまくりん)」が発生することもあります。
黄色腫とは、アキレス腱が太く厚くなったり、まぶた、指・ひじ・ひざの関節、手のひら、などにコレステロールの固まりができるものです。よくみられるのは鼻に近いところのまぶたに発生する「眼瞼黄色腫(がんけん おうしょくしゅ)」です。
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