狭心症(AP)とは、心臓の血管である「冠動脈(かんどうみゃく)」の血液の流れる空間が狭くなってしまう病気です。
冠動脈が狭くなると、心臓の筋肉である「心筋」の細胞へ流れる血液が一時的に不足してしまうので、酸素や栄養が不足して激しい胸の痛みなどの症状が現れます。
冠動脈の中の空間が狭くなってしまう原因は、「動脈硬化(どうみゃくこうか)」です。動脈硬化とは、血管(動脈)にコレステロールや中性脂肪などがたまってしまうことで、血管が硬く、もろくなる病気です。
冠動脈などの血管の内側の壁(血液が流れるところ)にコレステロールなどがこびりついてしまい「粥腫(じゅくしゅ:プラーク)」という動脈硬化の巣になり、それがだんだんと大きくなって盛り上がると、血管の血液の流れる空間が狭くなってしまい、血液が流れにくくなり、狭心症が発症してしまいます。
狭心症では、冠動脈の血液の流れる空間が7割〜8割ぐらいふさがると症状が現れるので、急激な胸の痛みなどを感じたら狭心症の可能性があるので注意が必要です。
また、粥腫がさらに大きくなり血管をふさいで血流が止まってしまうと、「心筋梗塞(しんきんこうそく)」になってしまいます。心筋梗塞でも胸の痛みなどの症状は狭心症と同じですが、心筋梗塞の場合は、だいたい30分間以上長く症状が続きます。
※心筋梗塞についてくわしくは、「心筋梗塞とは?@」のページで解説・紹介しています。
そして、狭心症には 2つのタイプがあります。次のページでは、狭心症の 2つの種類について見ていきましょう。
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