高脂血症(こうしけっしょう)とは生活習慣病の一つで、血液の中のコレステロールや中性脂肪などの量が異常に増えている状態のことです。
※高脂血症は現在では「脂質異常症(ししつ いじょう しょう)」と
呼ばれています。くわしくは「脂質異常症とガイドライン」のペー
ジをごらんください。
血液の中には、ある程度の量のコレステロールや中性脂肪などの脂肪成分(脂質)があるのが普通ですが、その量が増えすぎてしまうと、高脂血症(脂質異常症)であるとされるわけです。
高脂血症になると、すぐに体に異変が起こるのかというと、そうではありません。ですから検査などで高脂血症が指摘されても、自覚症状がないのであまり重く考えずに放置してしまう方もいます。
でも、それは大きな間違いです。高脂血症の状態が長く続くと、血管に異常が起こり、脳卒中(のうそっちゅう)、狭心症(きょうしんしょう)、心筋梗塞(しんきんこうそく)、などになる確率が高くなってしまいます。
血管の異常とは、動脈硬化(どうみゃくこうか)のことです。動脈硬化とは、血管(動脈)の内側の壁(血液が流れるところ)にコレステロールなどの脂質や細胞などがくっついてしまうことで、血管が硬くもろくなり、血管の空間が狭くなってしまう病気です。(さらにくわしく「動脈硬化とは?」)
動脈硬化になると、血流は悪くなり、血管が弱くなることで血管が破裂したりする恐ろしいものです。
つまり、高脂血症になりそれを放置していると、動脈硬化が発生して、さらに動脈硬化が恐ろしい病気を引き起こすというわけなのです。これが、高脂血症の怖さなんですね。
高脂血症は血液の中のコレステロールや中性脂肪などの脂質が多い状態なのですが、3つのタイプに大き分類されています。
それは、「総コレステロールが多い状態」、「中性脂肪が多い状態」、「総コレステロールと中性脂肪の両方が多い状態」、です。
また、総コレステロール値が多い状態を「高コレステロール血症」、中性脂肪が多い状態を「高中性脂肪血症(高トリグリセリド血症)」、「総コレステロールと中性脂肪の両方が多い状態を「混合型高脂血症」、といいます。
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