脳梗塞とは、脳の血管が血の固まりである「血栓(けっせん)」により詰まってしまうことで起こる病気です。
血栓により血管が詰まると血流が止まってしまうので、詰まった先の血管の血液により酸素や栄養をもらっていた脳細胞が壊死(えし)してしまい(死んでしまい)、体の機能に様々な障害が出てしまいます。
脳細胞は、血流が止まってから約3〜4分ぐらいで死んでしまいます。死んだ脳細胞が復活することはありません。
ですから脳梗塞が起こったら、なるべく早く病院に着いて処置を行う方が治療後の状態(予後)も良くなります。
さらに、血管(動脈)が詰まった原因や、その血管の位置、太さ、さらに年齢などのいろいろな要素によって、治療法や治療後の状態(予後)も変化します。
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脳の血管が詰まる2つの原因 |
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脳の血管が詰まる原因は、「脳の血管に問題があって起こる」場合と、「心臓病が原因で起こる」場合の 2つがあります。
「脳の血管の問題」とは、「脳の血管に起こる動脈硬化(どうみゃくこうか)」のことです。
動脈硬化とは、血管の内側の壁(血液が流れるところ)にコレステロールなどがくっついてたまってしまうことで、血管が硬くもろくなってしまう病気です。
脳の血管で動脈硬化が起こって血管が塞(ふさ)がってしまうと、脳梗塞になってしまいます。
脳の血管の動脈硬化が原因で血管が塞(ふさ)がって起こる脳梗塞のことを、「脳血栓症(のう けっせん しょう)」といいます。
「心臓病が原因」とは、「心房細動(しんぼうさいどう)」や「洞不全症候群(どうふぜん しょうこうぐん)」などの心臓の病気が原因で起こる、ということです。
それらの心臓病により、心臓の中で血栓ができてしまい、その血栓が血流にのって脳の血管に到達してしまうと、脳の血管で詰まって血流を止めてしまうことがあり、脳梗塞が発症してしまいます。
心臓で発生した血栓が血流にのって脳の血管で詰まって起こる脳梗塞のことを「脳塞栓症(のう そくせん しょう)」といいます。
※次のページ「脳梗塞とは?A」へ続く・・・・
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