高血圧であると診断が確定したら、血圧を下げるための治療を行います。
高血圧には、原因のはっきりしない「本態性高血圧(ほんたいせい こうけつあつ)」と、他の病気が原因で高血圧が発症している「二次性高血圧」の 2つのタイプがあり、高血圧のほとんどが「本態性高血圧」です。
高血圧の治療は、食事療法や禁煙などの生活習慣の改善が基本となります。
ただ、高血圧の状態や、患者さんのその他の状態によっては血圧を下げる薬である「降圧剤(こうあつざい)」を使います。
本態性高血圧でも二次性高血圧でも、生活習慣の改善など共通している治療方法もありますが、二次性高血圧の場合は高血圧の原因となる病気の治療を行います。
高血圧の治療である食事療法や生活習慣については「高血圧の予防・対策・改善@〜食事療法」、「高血圧と生活@〜注意点」のページを、高血圧の原因となる肥満の解消については「肥満と高血圧@」のページで紹介していますので、そちらのページを見てください。
また、高血圧により起こる合併症は、「動脈硬化(どうみゃくこうか)」などの血管への障害から始まります。動脈硬化は高血圧により血管が傷ついて起こるもので、血圧の圧力の影響を受けやすい「脳」と「心臓」と「腎臓」の血管に発症することが多いです。
脳と心臓と腎臓の血管に動脈硬化が起こると、脳卒中(のうそっちゅう)、心筋梗塞(しんきんこうそく)、狭心症(きょうしんしょう)、腎臓障害(じんぞうしょうがい)、などが起こる確率が高くなります。
これらの病気は命に関わる恐ろしいものですので、血圧を下げることで、動脈硬化などの血管の病気を改善することができ、さらにそこから発生する合併症を防いだり、これ以上進行しないようにすることができます。
高血圧の治療をまとめますと、基本は生活習慣の改善です。二次性高血圧の方の場合は高血圧の原因となっている病気の治療も行います。
生活習慣の改善などで血圧がうまく下がらない、または合併症が発生している場合などに、血圧を下げる薬である「降圧剤」を使う場合もあります。降圧剤をつかっても、生活習慣の改善も同時に行います。
それでは次のページでは、血圧を下げる薬の「降圧剤」について見ていきましょう。
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