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塩分を取りすぎると、高血圧になってしまいます。高血圧は動脈硬化の発生・悪化に大きく関わっているので、塩分制限はとても重要です。
日本人では 1日に平均 10〜12gぐらい取っているので、その半分以下の 6g未満にしていくことになります。
※高血圧と塩分についてさらにくわしくは、高血圧のカテゴリの下記のページをご覧下さい。
▼高血圧と塩分について
肉の油やバターなどに含まれている動物性脂肪を取り過ぎると、動物性脂肪に多く含まれている「飽和脂肪酸(ほうわ しぼうさん)」の働きにより、血中コレステロールが増加してしまいます。
血中コレステロールが増加すると、「高脂血症(こうしけっしょう)」になる可能性が高くなってしまいます。高脂血症は動脈硬化を発生・進行させるので、動物性の脂肪を取りすぎないようにすることが大切です。
※高脂血症とコレステロールについては、高脂血症のカテゴリの下記のページをご覧下さい。
▼高脂血症とコレステロールについて
食物繊維はコレステロールの吸収をおさえて、血中コレステロールを減らしてくれます。
食物繊維は体の中に入ると、腸の中でコレステロール、中性脂肪、糖質などの吸収をさまたげ、胆汁酸(たんじるさん)を吸収して体の外へ排出します。
すると、体の中では減った分の胆汁酸を新たに作りますが、そのときに血液の中のコレステロールを使います。そのために、血中コレステロールが減るのです。
血中コレステロールが多いと高脂血症になり、動脈硬化が進んでしまいますので、コレステロール値が高い人は食物繊維をしっかりと取るようにしましょう。
食物繊維を取る量は、1日に 20gを取るようにすることが目標です。
▼高脂血症と食物繊維について
糖分(甘いもの)を食べ過ぎると、肥満になったり、糖尿病になったりする危険があります。
肥満は、高血圧、高脂血症、糖尿病などの病気になる危険を高くし、動脈硬化の発生する危険も高くします。
糖尿病になると、慢性的に多すぎてしまう血液の中のブドウ糖により、動脈硬化になりやすくなってしまいます。
糖尿病の方が動脈硬化になりやすい理由は、「インスリンの分泌が不足することで糖質の代謝の異常が起こり、高脂血症が進行してしまう」、「高血糖が原因で血液が固まりやすくなってしまう」、「高血圧の合併が一般の人より多い」、などの理由からです。
血液の中の糖分の量は、血液検査により「血糖値」という数値でもとめられます。血糖値の正常な数値は、朝の空腹時で
70〜100mg/dl ぐらいです。食後では、180mg/dl 以下ぐらいになります。
※糖尿病についてくわしくは、「糖尿病」のカテゴリの「糖尿病とは?」のページからご覧下さい。
お酒は、飲み過ぎると「高血圧」、「高脂血症」、「糖尿病」、を招きます。また、おつまみを食べ過ぎると肥満の原因となります。
ただ、お酒は適量であれば、動脈硬化になる危険を減らしてくれるHDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やしてくれます。
ですから、お酒は飲み過ぎず、適量にしましょう。お酒の1日の適量は、「ビールなら
中ビン1本」、「日本酒なら 1合」、「焼酎(35度)なら 70ml(グラス1/2杯)」、「ウイスキーなら
60ml(ダブル1杯弱)」、「ワインなら グラス2杯ぐらい」が目安です。
それでは次のページでは、動脈硬化と生活習慣の改善について見ていきましょう。
※次のページ「動脈硬化の治療B〜生活習慣の改善」へ続く・・・・
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