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高血圧の検査〜血液検査 |
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高血圧のスクリーニング検査で行われる血液検査は、「末梢血検査(まっしょうけつ けんさ:一般の血液検査のこと)」と「血液生化学検査」があります。
末梢血検査は、赤血球、白血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット値、などから、貧血があるかどうか、腎臓(じんぞう)に異常があるか、心筋梗塞の危険があるか、など様々な状態を調べます。
血液生化学検査は、健康の状態や、合併症があるかどうか、合併症がある場合はその進行程度を調べる検査です。動脈硬化、脳卒中(のうそっちゅう)、心筋梗塞(しんきんこうそく)の危険があるか、痛風、腎機能障害があるかどうかを知ることができます。
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高血圧の検査〜尿検査 |
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高血圧のスクリーニング検査で行われる尿検査では、「たんぱく」、「糖」、「沈渣(ちんさ)」が尿の中にあるかどうかを調べます。尿の成分を調べることで、本態性高血圧なのか腎臓病による二次性高血圧なのかを診断することができます。
尿の中にたんぱくがあれば、腎臓に障害が起こっています。血圧のわりにたんぱくが多い場合は「腎実質性高血圧(じんじっしつせい こうけつあつ)」の可能性があります。血圧のわりにたんぱくが少ない場合は、高血圧が原因による発症した腎障害があることになります。
ちなみに、腎実質高血圧とは、腎臓自体の病気により起こる高血圧です。二次性高血圧の中でもいちばん多い高血圧のタイプです。
尿沈渣(ちんさ)とは、遠心分離機を使い、尿の中に沈殿物(ちんでんぶつ)があるかどうかを顕微鏡で調べる検査です。尿の中の、赤血球、白血球、上皮細胞(じょうひ さいぼう)、円柱(えんちゅう:腎疾患のとき、尿中に出現する病的な沈渣物)、細菌などを調べます。
糖が尿の中に出ている場合は、糖尿病の可能性があります。糖尿病と高血圧が同時にあると、脳卒中や心筋梗塞(しんきんこうそく)を発症する確率が高くなります。
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高血圧の検査〜眼底検査 |
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眼底検査とは、目の瞳孔(どうこう)に光を当てて、眼底の細い動脈の状態を調べる検査です。高血圧により細動脈(さいどうみゃく)に異変があるかどうかを直接見て調べます。
眼底検査により、動脈硬化の進行度から、高血圧がどれだけ進んでいるかを判断することができます。
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高血圧の検査〜心電図検査 |
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心電図検査とは、心臓が収縮するときに発生する弱い電流の変化をとらえてグラフに記録し、異常がないかどうかを調べる検査です。
高血圧により、心臓に病気が発生していないかを調べます。
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高血圧の検査〜胸部レントゲン検査 |
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胸部レントゲン検査(胸部X線検査)とは、X線(放射線)を身体に照射して、呼吸器系や循環器系の病気の有無を調べる検査です。
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高血圧の検査〜その他の検査 |
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高血圧により合併症が発症している場合は、合併症の状態をくわしく調べるための検査を行います。脳、心臓、腎臓、血管を調べる検査を必要に応じて行います。
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