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腎臓がん(腎細胞がん)の症状 |
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腎臓がん(腎細胞がん)の症状は、癌(がん)の直径が 5cm以下の場合は、ほとんど症状があらわれません。超音波検査やCT検査などでの検診や他の病気の検査などで、小さな腎臓がんが見つかるケースが増えています。
腎臓がんが進行すると、「血尿」、「お腹のしこり(腫瘍)」、「腹痛」という 3大症状が起こります。ただ、これらの症状が同時に起こることがほとんどありません。
血尿は、腎臓がんの症状としてよくみられるものです。腎臓がんの方の50%以上に見られます。ただ、血尿といっても最初はごく少量の血液が尿に混じる程度なので、尿を見た限りではわからないぐらいのものです。痛みや熱などが出ることもほとんどないので、「無症候性血尿(むしょうこうせい けつにょう)」であるといえます。
無症候性血尿の後は、見た目でわかるほどの血尿が出ます。痛みなどはありませんが、血尿が現れたり、血尿が無くなったりをくりかえしながら、がんはどんどんと進行していきます。
さらにがんが進行していくと、脇腹(わきばら)が、痛み、圧迫感、不快感、を感じます。また、尿管に血液の塊が詰まることで激しい痛みが起こる場合もあります。
また、静脈へがんが進み、下大静脈という腹部で一番大きな静脈が閉じてしまう(閉塞する)と、血液が他の静脈を通って心臓に戻るので、お腹の表面の静脈が目立つようになったり、陰嚢(いんのう:睾丸が入っている袋)の静脈が浮き上がってくる「精巣静脈瘤(せいそうじょうみゃくりゅう)」が起こることもあります。
腎臓がんの全身症状としては、食欲不振、発熱、だるさ、体重の減少、貧血、などがあります。
腎臓がんがかなり進むと、他の臓器へ転移(遠隔転移)してしまいます。がんが肺へ転移すると風邪を引いていないのにせきが出たり、がんが骨へ転移すると骨の痛みや手足のしびれなどの症状が起こります。
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腎盂がんの症状 |
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腎盂がん(じんうがん)は、腎臓がんでも尿の通り道である「腎盂」にできる癌(がん)ですが、腎盂がんでも症状として「血尿」が出ます。腎盂がんでの血尿は目で見てわかるぐらいの色のついた血尿です。
尿管が血液で固まった場合や、がんが周囲に進行した場合などには、腹部の鈍痛や激痛、または、腰の痛み、背中の痛みがおこることがあります。これらの痛みは、尿管結石のときの痛みと似ています。
また、がんによって尿の流れが悪くなることで、水腎症(すいじんしょう)になることで腎臓がはれて、腎臓の機能が低下することがあります。さらに腎盂がんになると、膀胱がんを併発する場合もあります。
ちなみに、水腎症とは、尿の流れが妨げられることで、逆流した尿の圧力が腎臓にくわわるために、腎臓が尿で拡張した状態のことです。
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