※前のページ「メタボ健診の検査項目A〜血糖T」の続きです。
※メタボ健診(特定健診)について最初から見たい方は、「メタボ健診(特定健診)とは?」のページをご覧下さい。
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空腹時血糖の測定 |
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空腹時血糖とは、お腹が減った状態のときの血糖値(血糖の数値)を調べる検査です。
血糖値は、食事の後は誰でも高くなり、食後だいたい 2時間ぐらいから下がっていきます。そして、空腹になるとさらに血糖値は下がります。
ところが、異常のある人は、空腹の状態になっても、あまり血糖値が下がりません。
つまり、お腹が減った状態の血糖値が高いということは、血液の中のブドウ糖がうまく体の中で代謝(たいしゃ)されていないということになるので、高血糖の状態が続いていると判断できます。
メタボ健診による空腹時血糖の判定値は、空腹時血糖値が「100mg/dl」以上だと「境界型糖尿病(糖尿病になる手前の段階)」であるとされ、特定保健指導の対象となります。
メタボ健診(特定健診)による血糖値の判定値 |
・空腹時血糖値が「100mg/dl 以上」で保健指導の対象 |
糖尿病の空腹時血糖値の基準値 |
・正常値 = 空腹時血糖値が「100mg/dl 未満」
・境界型 = 空腹時血糖値が「100mg/dl 以上」
・糖尿病 = 空腹時血糖値が「126mg/dl 以上」 |
※境界型とは、将来、糖尿病になる可能性のある「糖尿病予備軍」のことです。
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ヘモグロビンA1cの測定 |
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ヘモグロビンA1c(HbA1c)の検査は、過去 1〜2ヶ月の血糖値の平均を知ることができるものです。空腹時血糖は検査をした時の血糖値の状態を調べるためのものですが、ヘモグロビンA1cは過去の長い期間の血糖値の様子を調べることができます。
ヘモグロビンA1cとは、ブドウ糖が赤血球の色素である「ヘモグロビン」に結合したもので、「グリコヘモグロビン」とも呼ばれます
ヘモグロビンとは、血液の赤血球にあるタンパク質の一種で、酸素と結合して、酸素や栄養を体中の細胞に送る働きをしています。
血液の中にブドウ糖が多ければ多いほど、ヘモグロビンとブドウ糖は多く結びつくので、ヘモグロビンA1cも多くなります。
そのため、ヘモグロビンA1cを調べることで、血糖値が高いのかどうかを調べることができます。ヘモグロビンの寿命は
120日ぐらいですが、その約半分の 2ヶ月の間の血糖値の状態を検査により知ることができます。
メタボ健診では、ヘモグロビンA1cの数値が「5.2%以上」で特定保健指導の対象となります。
メタボ健診(特定健診)によるヘモグロビンA1cの判定値 |
・ヘモグロビンA1cの数値が「5.2% 以上」で保健指導の対象 |
糖尿病のヘモグロビンA1cの基準値 |
・正常値 = ヘモグロビンA1cの数値が「5.2% 未満」
・境界型 = ヘモグロビンA1cの数値が「5.2% 以上」
・糖尿病 = ヘモグロビンA1cの数値が「6.1% 以上」 |
※境界型とは、将来、糖尿病になる可能性のある「糖尿病予備軍」のことです。
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ブドウ糖負荷試験 (経口ブドウ糖負荷試験) |
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糖尿病予備軍、つまり「境界型糖尿病」の方は、空腹の時の血糖値は正常なのに、食後の血糖値が急上昇してしまうことがあります。
ですので、肥満や高血圧などの糖尿病と関わる病気がある方は、「境界型糖尿病」の可能性を疑って「経口ブドウ糖負荷試験(けいこう ぶどうとう ふかしけん)」を受けたほうがよい場合があります。
経口ブドウ糖負荷試験とは、糖尿病である可能性がある患者さんに行われる検査です。
検査方法は、少量のブドウ糖液を飲んで、2時間後の血糖値を測ります。 2時間後の血糖値が、「140〜199mg/dl」だと境界型糖尿病(糖尿病予備軍)、「200mg/dl
以上」だと糖尿病という診断になります。
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