※舌がんについて最初から見たい方は「舌がんとは?」のページからごらんください。
舌ガンの治療は、手術によりがんを切除することが基本となります。首の周りのリンパ節に転移がある場合は、リンパ節も切除します。
舌ガンは、舌という食事や会話で重要な役割のある部分に発生するので、治療方法もなるべく舌の機能を残すようにして行います。手術により舌をかなり切除した場合は、舌の機能を取り戻すための再建手術を行います。
また、がん小さくてリンパ節への転移がない早期の舌がんの場合は、放射線療法を行うことができます。
それでは、舌ガンの手術と放射線療法についてくわしく見ていきましょう。
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外科療法(手術) |
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舌ガン治療の基本となるのが手術です。がんを切除する範囲は、「部分切除」、「半側切除」、「亜全摘(あぜんてき:一部の残す方法)」、「全摘出」、などの方法があります。
舌ガンのT期からU期では、がんを「部分切除」して舌の機能をなるべく残すように手術します。
V期までがんが進んでいる場合は、がんがある側の半分を縦に切除する「半側切除」を行い、さらにリンパ節の郭清(かくせい)を行います。残った舌は機能を残せるように手術により形を整えます。(※リンパ節郭清とは、リンパ節を周囲の脂肪組織ごとすべて除去することです。)
W期までがんが進んでしまうと、舌の半分を切除する「半側切除」、もしくは舌のほとんどを切除する「亜全摘」、または全部を切除する「全摘出」を行います。さらにリンパ節の郭清も行います。
舌ガンの手術で舌を切除しても、半分までであれば話すことはほとんど問題ありません。舌の切除範囲が大きく、舌の機能に問題が出る場合は、舌の「再建手術(さいけんしゅじゅつ)」を行います。
舌の再建手術は、腕の筋肉やお腹の筋肉などを利用して舌に移植します。舌を全て切除してしまった場合でも、再建手術により、話せるようになったり、食べ物を飲み込めるようになったりします。
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放射線療法 |
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舌ガンの放射線療法は、がんが 3cm以下の比較的早期(T期、U期)であれば放射線による治療で治ることもあります。
舌ガンの放射線療法に、「密封小線源治療(みっぷう しょうせんげん ちりょう)」があります。これはラジウムやセシウムなどの放射線が出る針を、直接がんに刺して治療する方法です。
手術による治療の後に、放射線による治療が追加されることもあります。
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