がんの治療は、「体に発生したがん細胞を全て死滅させること」が基本的な目的となります。
もちろん、がんの治療による患者さんへの負担や、治療後の患者さんの生活に関しても十分考えて治療は行われますが、その点もふまえて、がん細胞を全滅できるように、様々な治療法から最適なものを行います。
ただ、がんの治療により、がんによる様々な症状が無くなりや、手術などでがん細胞を全て取り除いても、それでがんは無くなり完治した、とはいえません。
がん細胞は強力な細胞なので、治療により体から全て無くなったように見えても、ほんの少しでもがん残っていたら、そのがんはまた増殖を始めます。
目に見えないがん細胞も含めて、体の中から全てがんが無くなってはじめて「完治」といえるのです。
がんは完治したことを治療後に判断することはできません。その後の経過を定期的な検査などにより注意深く見ていくことで、ふたたびがんが発生しなければ(がんが再発しなければ)、ようやく「完治」と判断されます。
がんの場合は、がんの種類にもよりますが、だいたい 5年間再発しなければ一安心です。そして 10年間再発しなければ「完治」と考えてよいことになります。
がんを完治させることは難しいといえます。ただ、どんどんとがん治療の技術は進展していますので、完治できるがんも増えてきてきます。また、完治できなくても、「寛解(かんかい)」という半永久的にがんを押さえ込めた状態にもっていくことができる場合もあります。
がんの完治させるには、やはり「早期発見・早期治療」が大切です。どんながんでも早期発見すれば、完治率が高くなるだけでなく、治療も負担の少ないものになります。
ですから、35歳〜40歳を超えた方は、定期的な検診を受けるようにしましょう。
それでは次のページでは、がんの治療方法の種類について見ていきましょう。
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