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悪性リンパ腫は、抗がん剤が効きやすいがんです。抗がん剤治療を行えば、約70%以上の方が完全寛解(かんぜん かんかい)となります。寛解とは、一時的、または永続的に正常な状態になることです。
悪性リンパ腫には、高エネルギーのX線を照射する放射線療法による治療の効果も期待できます。ホジキン病のT期と非ホジキンリンパ腫の軽度悪性群なら、放射線療法だけで治る可能性があります。
非ホジキンリンパ腫の高度悪性腫では、化学療法の後、放射線療法が行われます。
造血幹細胞移植とは、悪性腫瘍を消滅させるために大量の化学療法(抗がん剤治療)や放射線療法を組み合わせた強力な治療を行い、患者さん自身の血液を作り出すシステムが消滅した後、ドナー(他の人)から得た造血幹細胞を輸注する事で新しい血液を作り出すシステムを構築する治療法です。
悪性リンパ腫では、化学療法(抗がん剤治療)が効きにくくなったり、完全寛解(かんぜん かんかい:一時的、または永続的に正常な状態になること)になったあとに再発した場合に行われます。
悪性リンパ腫で行われる造血幹細胞移植は、「自家骨髄移植(じか こつずいいしょく)」と「自家末梢血幹細胞移植(じか まっしょうけつかん さいぼういしょく)」です。
自家骨髄移植(じか こつずいいしょく)とは、全ての血液細胞のもととなる造血幹細胞をあらかじめ採取しておき、それを冷凍保存しておいて、大量の抗がん剤による治療を行って全ての血液細胞を根絶した後、保存しておいた造血幹細胞を体内に戻す治療です。
自家末梢血幹細胞移植(じか まっしょうけつかん さいぼういしょく)とは、造血幹細胞を自分の末梢血液中から採取して冷凍保存しおき、大量の抗がん剤治療の後、保存しておいた造血幹細胞を体内に戻す治療です。
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