漢方療法とは、健康保険の適用も認められている「薬物療法」の一種で、漢方薬を使うことで、症状を軽減して、延命効果や生活の質(QOL:クオリティ・オブ・ライフ)を良くするために行う治療法です。
漢方薬だけでがんを治すことは難しいですが、抗がん剤治療(化学療法)や放射線治療などと組み合わせて使うことで、さらに治療効果をアップできる可能性があります。
漢方薬に期待できる効果は、上でも解説しました「症状の軽減」、「延命効果」、「生活の質の向上」と、さらに「手術後の再発防止」、「副作用の軽減」、「手術や抗がん剤治療が受けられない場合への対策」、「他の治療ではこれ以上治療方法がない方への対策」、などになります。
つまり、漢方療法は、現代医学の治療効果をおぎなったり高めたりすることができる治療方法といえます。
がんに対して効果があるとされている漢方薬は、「小柴胡湯 (しょうさいことう)」、「十全大補湯 (じゅうぜんだいほとう)」、「補中益気湯(ほちゅうえつきとう)」、「人参養栄湯(にんじんようえいとう)」など、他にもたくさんの種類があります。
これらの漢方薬には、体力や免疫力を高めたり、食欲の回復、がんの痛みや症状の軽減、副作用の軽減、などの効果があるとされています。
ただ、漢方薬でも患者さんの状態によっては、使ってはいけないものもあるので、漢方薬を実際に使用する際は、必ず医師の指示に従ってください。
漢方薬は、病院か薬局から入手することができます。ただ、漢方療法について否定的な意見を持つ医者もいるので、漢方薬による治療を取り入れていない病院からは漢方薬を入手することはできません。
|