※前のページ「脳出血の治療@〜薬物療法」
脳出血では、血腫(けっしゅ)が小さい場合(出血の範囲が小さい場合)は自然に吸収されるので、薬物療法などの治療を行いますが、血腫が比較的大きく、意識障害があって、脳ヘルニアになる可能性がる場合には「手術(外科療法)」を行います。
また、患者さん身体の状態や年齢、発病からどれぐらい時間が経過しているか、血腫の場所、重症度、などの要素もふまえて、手術を行うかどうかを最終的に判断します。
脳出血での手術は、出血により発生した「血腫(けっしゅ:血液の固まり)」を取り除くことが目的です。
血腫が大きくなると脳を圧迫して、頭蓋骨の中の圧力が高くなる「頭蓋内圧亢進(ずがいないあつこうしん)」が起こり、脳への障害が大きくなってしまうので、手術により血腫を取り除きます。
脳出血の手術には、大きく分けると、頭蓋骨を切り開く「開頭手術」と、小さな穴を開けて管状の器具を入れて血腫を吸い出す「吸引術」があります。
そして脳出血の手術の方法は、「開頭血腫除去術」、「CT定位的血腫吸引術」、「脳室ドレナージ」、「神経内視鏡手術」、などがあります。
脳出血の手術は、「被殻出血(ひかく しゅっけつ)」、「小脳出血」、「皮質下出血」などの脳出血のタイプに適しているので、血腫の範囲が大きい場合は手術をする場合もあります。
ただ、脳出血の手術の前に「脳ヘルニア」が起こっていて昏睡状態にある場合は、手術を受けても半数の人が死亡してしまうと言われています。
それでは脳出血の手術について、それぞれ見ていきましょう。
※次のページ「脳出血の治療B〜手術U」へ続く・・・・
|