脳出血の治療

- 脳出血の治療・薬物療法について解説

脳出血治療

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 当サイトでは、様々な生活習慣病の中でも高齢者に見られる病気を中心に解説紹介しています。
 このページでは、脳出血(のうしゅっけつ)について解説しています。脳出血は誰でもなりうる病気ですが、特に中年から高齢になると注意したい病気です。そして、脳出血はとても危険な病気なのです。ですから脳出血について理解し、脳出血の症状・原因・治療・検査や、さらに気になる色々な情報・基礎知識などから、脳出血を早期発見・予防できるようにしましょう!
 脳出血について知りたい方のために当サイトが少しでもお役にたてると幸いです。
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     脳出血の治療@〜薬物療法


 脳出血の治療は、「薬物療法」、「手術(外科療法)」、があります。治療方法の決定は、患者さんの年齢や症状など様々な状態により判断されます。

 それでは、脳出血の薬物療法から見ていきましょう。


薬物療法 (やくぶつ りょうほう)

 脳の出血の範囲が小さい場合や、手術が出来ない場合は、「薬物療法」を行います。薬物療法により、さらに出血の範囲が大きくならないようにし、また脳がさらに損傷してしまうことを防ぎます。

 脳出血の薬物療法では、薬により「血圧をコントロール」したり、脳がむくむ「脳浮腫(のうふしゅ)」や頭蓋骨(ずがいこつ)の中の圧力が高くなってしまう「頭蓋内圧亢進(ずがい ないあつ こうしん)」の解消、「けいれん」を抑える、などを行います。

 血腫が小さい場合は、時間をかければ吸収されるので、薬物療法により自然に消滅させることができます。



血圧をコントロールする

 高血圧は脳出血の最大の原因となるものなので、血圧をコントロールすることは脳出血の治療で最も重要です。

 ですから、急性期脳出血(発作が起こってから2週間ぐらいまでの脳出血)では、血圧は低い状態で維持することが大切です。

 血圧を下げる程度は、降圧剤を使う前の血圧の 80%くらいにするのが良いとされています。降圧の目標数値は、「収縮期血圧160〜170mmHg」ぐらいにします。

 血圧を下げるために使われる降圧剤(こうあつざい)は、「β遮断薬(べーたしゃだんやく)」、「カルシウム拮抗薬(カルシウム きっこうやく)」、「アンジオテンシン変換酵素阻害薬(アンジオテンシン へんかん こうそ そがいやく)」などがあります。

※降圧剤についてくわしくは、「高血圧」のカテゴリの「高血圧の治療B〜降圧剤の種類」のページをご覧下さい。



けいれんを抑える

 発作が起こってから2週間ぐらいまでの脳出血である「急性期脳出血」では、「けいれん(痙攣)」が起こることがあります。

 けいれん(痙攣)が起こると、その後に「てんかん発作」を起こすことが多いと言われているので、けいれんがある場合は「抗てんかん薬」を使います。

 てんかん発作とは、意識障害、けいれん、などの発作が起こる脳の疾患です。「ニューロン」と呼ばれる大脳の神経細胞の穏やかなリズムが突然くずれて、激しい電気的な乱れ(ニューロンの過剰発射)が生じることによって起きる発作です。



脳のむくみを解消する

 内出血のために体内の 1ヶ所に血液がたまっている状態を「血腫(けっしゅ)」といいますが、血腫が大きくなると脳がむくむ「脳浮腫(のうふしゅ)」により、頭蓋骨の中の圧力が高くなる「頭蓋内圧亢進(ずがいないあつこうしん)」が起こり、「脳ヘルニア」が起こる危険が高くなります。

 脳浮腫は 3日目から強くなり、1〜2週間でピークになります。

 ですから、脳浮腫を改善するために脳圧降下薬(脳浮腫の除去)として、「グリセロール」や「マンニトール」などを使います。グリセロールを静脈注射すると脳浮腫を軽減することができ、脳代謝を改善させることができます。



上部消化管からの出血を予防する

 脳出血の発作を起こした後に、上部消化管(食道・胃・十二指腸)からの出血(胃潰瘍など)が起こる場合があります。この場合も薬により出血を予防します。



 以上が脳出血の薬物療法ですが、血腫が比較的大きく、意識障害がみられ、脳ヘルニアの可能性がある場合は「手術(外科療法)」による治療が必要になります。

 それでは次のページでは、脳出血の手術について見ていきましょう。

※次のページ「脳出血の治療A〜手術T」へ続く・・・・


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