※前のページ「高血圧の症状D〜高血圧と心臓」の続きです。
※高血圧と病気・合併症については「高血圧の症状A〜合併症」のページからごらんください。
腎臓は、高血圧の原因となる余分な塩分を排出する機能や、血圧を調整するホルモンを分泌するなど、血圧と深い関係のある臓器です。
ですので、腎臓が病気になると、腎臓の機能の低下により、高血圧になることがあります。
腎臓の病気により起こる高血圧のことを「腎性実質性高血圧(じんせい じっしつせい こうけつあつ)」といいます。
また、高血圧により、腎臓が病気になってしまうこともあります。
腎臓には細い血管がたくさん集まっているので、そこに動脈硬化などが起こることで血流がわるくなり、腎臓が硬く小さくなる「腎硬化症(じんこうかしょう)」になってしまう場合があります。
さらに腎臓の状態が悪化すると、「尿毒症(にょうどくしょう)」や「腎不全(じんふぜん)」になってしまうので、ナトリウム(塩分)の排出機能や、尿による体の水分調整をして血圧をコントロールするなどの腎臓の機能がもっと低下して、高血圧になってしまいます。そして、生命が危険になることもあります。
ちなみに尿毒症とは、腎機能の低下により起こる臓器、組織、細胞機能の障害と、体液異常により起こる症候群の総称です。
排出されるべき老廃物や毒素が血液中に蓄積され、血液が汚れてしまいます。そのため、腎臓の老廃物を排泄する以外の機能も低下してしまいます。そして最悪には、脳の神経に障害が起こり、昏睡状態になり、命を失う危険もあります。
高血圧と腎臓が大きく関係がることがわかっていただけたでしょうか?高血圧は腎臓にダメージをあたえて、そのためにさらに高血圧になって、それがまた腎臓の機能を低下させるというように、どんどんと悪い方へ進んでいってしまうのです。
|