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膀胱がんは、膀胱の粘膜である移行上皮に発生する「移行上皮がん」がほとんどですが、その移行上皮がんの 3つのタイプについてくわしくみていきましょう。
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表在がん (ひょうざい がん) |
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表在がんとは、粘膜層までにとどまっている癌(ガン)のことです。
膀胱がんでの表在がんは、移行上皮がんの約70%以上を占めています。膀胱の内側の粘膜(尿がふれる部分)から、カリフラワーのように表面が突起したがん(乳頭がん)が出てきます。
ただ、がんは膀胱内で再発を繰り返すことがあっても、膀胱の粘膜にとどまっていることが多く、悪性度は低い場合が多いので、転移や浸潤(しんじゅん:がんが周囲にまでも広がること)することはめったにありません。
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浸潤がん(しんじゅん がん) |
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浸潤がんとは、癌(ガン)が発生し、さらに周囲にまで広がっている状態のことです。
膀胱がんの浸潤がんは、膀胱の内側の表面に少しの盛り上がりやコブのような出っ張り、またむくんでいるように見える状態ですので、上で解説しました表在がんにくらべると突起していません。
しかし、膀胱の移行上皮だけでなく粘膜層から筋肉層まで深く進んでいて、リンパ節や他の臓器(肺など)へ転移しやすい性質のある、悪性度の高いがんです。
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上皮内がん(じょうひない がん) |
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膀胱の粘膜の表面はほとんど正常なのに、膀胱の粘膜壁に沿って悪性度のがん細胞が存在している状態で、発生することは少ないです。初期のがんですが、治療しないでほうっておくと浸潤がんになる可能性があります。
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