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高脂血症(脂質異常症)は、「他の病気」や「薬」により引き起こされることもあります。これを「二次性高脂血症」といいます。
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他の病気による高脂血症 |
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高脂血症(脂質異常症)を引き起こす他の病気とは、糖尿病、肝臓病、腎臓病、甲状腺の病気、副腎の病気、などです。
コレステロール値を上昇させる病気としてよく知られているものに、「甲状腺機能低下症(こうじょうせん きのうていか しょう)」があります。
下記は高脂血症を引き起こす病気の一例です。
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・甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)
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甲状腺の病気で、甲状腺ホルモンが不足して起こります。首の全面がはれたり、だるさなどが見られます。ちなみに甲状腺とは、のどぼとけの下に、ちょうど蝶が羽を広げて気管を抱くような形で存在しています。(この病気により、コレステロール値が上がります。) |
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・糖尿病(とうにょうびょう)
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血液の中のブドウ糖が慢性的に多い状態になってしまう病気です。(この病気により、コレステロール値と中性脂肪値が上がります。「糖尿病とは?」) |
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・膠原病(こうげんびょう)
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細胞と細胞を結びつける組織に炎症が起きる病気のことです。女性に多く、肌に紅斑(こうはん)が現れます。(この病気により、コレステロール値と中性脂肪値が上がります。) |
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・原発性胆汁性肝硬変症
(げんぱつせい たんじるせい かんこうへん しょう)
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肝臓の病気で35〜60歳の女性に多くみられます。(この病気により、コレステロール値が上がります。) |
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・クッシング症候群
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副腎(ふくじん)という内分泌腺からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることで起こる病気です。顔が満月のように丸くなったり、高血圧、多毛、月経異常などを起こします。(この病気により、コレステロール値と中性脂肪値が上がります。) |
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・ネフローゼ症候群
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腎臓(じんぞう)のろ過機能が正常に働かなくなり、尿といっしょにたんぱく質が大量に排出されてしまうことで、血液中のたんぱく質が少なくなる病気です。むくみが出て尿たんぱくが出でます。(この病気により、コレステロール値が上がります。) |
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・閉塞性黄疸(へいそくせい おうだん)
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胆道の病気です。胆汁の流出路のどこかが何らかの原因によりふさがってしまうことで、胆汁の排出が行われなくなることにより生じる黄疸のことです。(この病気により、コレステロール値が上がります。) |
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・血清たんぱく異常症(けっせい たんぱくい じょうしょう)
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(この病気により、中性脂肪値が上がります。) |
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他の病気により起こっている高脂血症の場合は、原因となっている病気を治療することで高脂血症を改善することができます。
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薬による高脂血症 |
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薬による高脂血症は、病気の治療により飲んでいる薬により高脂血症になってしまうものです。
高脂血症を起こす薬は、降圧剤(こうあつざい)、免疫抑制剤、ホルモン剤、角化症治療薬、向精神薬、などがあります。
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