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高中性脂肪血症(中性脂肪が多い状態)により、中性脂肪値が 1500mg/dl 以上と極端に高い場合には、「急性膵炎(きゅうせいすいえん)」が起こることがあります。
急性膵炎とは、何らかの原因により活性化された膵酵素(すいこうそ)によって、自分の膵臓(すいぞう)を消化してしまことで、膵臓やその他の臓器に炎症と障害が起きて痛みを感じる病気です。急性膵炎と慢性膵炎があります。
急性膵炎は、高中性脂肪血症が原因でも起こりますが、アルコール(飲酒)、胆石(たんせき)、などにより起こることの方が多いです。
急性膵炎の症状は、みぞおちから左上腹部の痛みです。痛みは背部にも広がることがあります。痛みの強さは軽いものから激痛までさまざまです。また、吐き気、嘔吐、腹部膨満感(ふくぶ ぼうまんかん)、食欲不振、発熱、などが起こることもあります。
脂肪肝とは、肝臓に脂肪がつきすぎてしまう病気です。肝臓の脂肪が10%を超えると、肝臓の細胞の中に脂肪滴(しぼうてき)という泡状のものが現れます。この脂肪滴(しぼうてき)がたまった肝臓の細胞が全体の約30%を超えたら、「脂肪肝」と呼ばれます。
慢性の脂肪肝は、高脂血症(高中性脂肪血症)や、肥満、糖尿病、などにより起こることが多いです。
中性脂肪が、皮下や内臓にがたまると肥満になりますが、肝臓にたまると脂肪肝になります。
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