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高コレステロール血症により、動脈硬化が足の末梢動脈(まっしょうどうみゃく)に起こると、間欠性跛行症(かんけつせいはこうしょう:間歇性跛行症)になってしまいます。
間欠性跛行症とは、5〜10分間など決まった時間歩くと、腰や足が痛くなり、少し休むと痛みが消えてまた歩けるようになる状態のことです。
歩いているうちにふくらはぎなどが痛みはじめます。症状の出始めのころは少し休むだけで痛みは消えますが、またちょっと歩くと痛みが出て、休み休みでないと歩けなくなります。
間欠性跛行症は、動脈硬化(閉塞性動脈硬化症:へいそくせい どうみゃく こうかしょう)による血流異常が原因で起こる場合と、腰部脊柱管狭窄症(ようぶ せきちゅうかん きょうさくしょう)による神経が原因により起こる場合があります。
腎硬化症とは、腎臓の動脈に動脈硬化が発生することにより、腎臓への血液の量が減り、腎臓の機能が低下して老廃物の排出に障害が出てくる病気です。「良性腎硬化症」と「悪性腎硬化症」があります。
自覚症状がないことが多い病気です。ただ、若い人に多い悪性腎硬化症では、突然の激しい頭痛、動悸(どうき)、息切れ、視力障害などが起こり、急速に腎臓の機能が低下して、尿毒症(にょうどくしょう)や心不全になり、死亡してしまう場合もあります。
胆石(たんせき)は、動脈硬化とは直接的には関係はありませんが、高コレステロールにより発症する病気のひとつです。
胆石とは、肝臓から分泌(ぶんぴつ)される胆汁(たんじる)に含まれるコレステロールなどの成分が、胆嚢(たんのう:肝臓の右下にある臓器)や、胆汁の流れ道である胆管で固まって詰まってしまう病気です。
胆石の症状としては、みぞおち、右のわき腹の痛み、背中の痛み、腰痛、肩こり、大量の汗、などです。
ただ、痛みは長時間続くことはないので、腹痛や胃けいれんと間違ってしまうことが多いです。
それでは次のページでは高中性脂肪血症により引き起こされる病気について見ていきましょう。
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