※前のページ「乳がんの治療@〜手術U」の続きです。
腋窩リンパ節郭清とは、リンパ節に対する手術です。乳ガンの切除と同時に、わきの下のリンパ節と、さらにわきの下の脂肪組織も切除します。リンパ節の再発予防となります。
腋窩リンパ節郭清をすると、手術をした方の腕に、リンパ浮腫(むくみ)、肩の痛み、などが起こる場合があります。
センチネルリンパ節生検とは、センチネルリンパ節を切除して、顕微鏡でがん細胞があるかどうかを調べるものです。センチネルリンパ節へ癌(ガン)が転移しているかを調べることで、その他多くのリンパ節への転移があるかを調べることができます。
センチネルリンパ節とは、わきの下にたくさんあるリンパ節のうち、最初にガン細胞が到達するリンパ節です。つまり、センチネルリンパ節へがんが転移していれば、その他のリンパ節へも転移している可能性があるので、リンパ節の切除を行います。しかし、センチネルリンパ節への転移がない場合は、その他のリンパ節への転移はないと考え、その他のリンパ節は残します。
再建手術とは、手術した乳房の形を整える手術です。背中やお腹の脂肪組織、筋肉、皮膚を切り取って、乳房を整えます。また、シリコンが入った袋を胸に入れる方法もあります。
ただ、再建手術は誰でも受けられるわけではありません。再発の可能性がある人、高齢者、心臓病などの慢性疾患(まんせいしっかん)がある人などには行うことができません。
手術により、リンパ節郭清(リンパ節を周囲の脂肪組織ごとすべて除去すること)を行うと、腕が上がりにくいなどの肩関節の運動障害、腕や肩のこり、しびれ、などの後遺症が出る場合があります。ですから、手術後にリハビリテーションを行い、体の動きを回復させます。
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