肝臓ガンの原因は、経口避妊薬(けいこうひにんやく)、カビ毒なども原因として考えられていますが、いちばんの原因とされているのが「肝炎ウイルス」です。
肝炎ウイルスの中でも、特に肝臓がんに関連が深いとされているのが、「B型肝炎ウイルス」と「C型肝炎ウイルス」です。
割合で見ますと、肝臓がんの 約20%がB型肝炎ウイルスで、約70%がC型肝炎ウイルスが原因だとされています。
また、C型肝炎ウイルスに感染している人は、感染していない人よりも 約1000倍
肝臓がんになりやすいといわれています。そして、C型肝炎から引き続いて肝硬変(かんこうへん)になるとさらに起こりやすくなります。
C型慢性肝炎の初期の発がん率は 0.5%ですが、C型慢性肝炎の後期では 3%、肝硬変になると
7%と高くなってしまいます。
肝臓がんの方の約80%以上が肝硬変も発症している(合併している)ということからも、C型肝炎・肝硬変と肝臓がんの関連がよくわかります。
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肝炎ウイルスの感染原因 |
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B型やC型の肝炎ウイルスの感染原因は、血液や体液により感染します。具体的には、輸血、性交、出産のときの母子感染などですが、ほとんどが輸血による感染です。C型肝炎ウイルスの感染力は弱いので、輸血以外での感染は少ないです。
B型肝炎ウイルスはC型肝炎ウイルスより早く発見され、輸血による血液へのチェックや母子感染を防止する体制がしっかりと行われていたので、B型肝炎の患者数はとても少なくなっています。
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C型肝炎ウイルスから肝臓がんへ |
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C型肝炎ウイルスから肝臓がんになる過程は、まずC型肝炎ウイルスに感染することで「C型急性肝炎」が発病してしまうと、C型急性肝炎は
80%が「慢性肝炎」になってしまいます。そして、慢性肝炎により「肝硬変(かんこうへん)」になることがあります。
肝硬変になってしまった人は、少ない確率(約7%)ですが肝臓がんが発症してしまうことがあります。
まとめますと、肝臓がんは、他の臓器から発生したがんの転移により起こることが多いのですが、中にはC型肝炎ウイルスに感染したことで、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変などを発症して肝臓がんが合併してしまう、ということです。
肝臓がんになる原因についてある程度わかっていただけたでしょうか?それでは次のページでは肝臓がんのステージについて見ていきましょう。
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