急性白血病とは、血液を作っている骨髄(こつずい)で、異常な白血球(がん化した白血球)が急速に増えて血液中に放出され、正常な血液細胞が減少して、血液の機能に障害が起こる病気です。
急性白血病には、「急性骨髄性白血病」と「急性リンパ性白血病」があります。急性は進行が早いので、治療しないと数週間から数ヵ月以内に命を落とす可能性が高いです。
急性白血病と慢性白血病の割合は、急性が約80%、慢性が約20%で、急性白血病のほうが圧倒的に多いです。
急性白血病でも、急性リンパ性白血病は子供(小児)に多く、急性骨髄性白血病は成人に多いというデータがあります。成人の急性リンパ性白血病は治療が難しく、治療後の経過(予後)も、急性骨髄性白血病よりも良くありません。
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急性白血病の症状 |
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急性白血病の症状は、酸素を運ぶ赤血球が減ることで貧血になり、顔面蒼白(がんめんそうはく)・全身のだるさ・動悸(どうき)・息切れなどの「貧血症状」があります。
また、白血球が少なくなることで、発熱・のどの痛み・せき・下痢などの「感染症状」が起こります。
そして、傷を治したりする働きがある血小板が減ることで、紫斑(しはん:膚または皮下組織への内出血)・鼻血・歯肉からの出血などの「出血症状」が起こります。
さらに、骨の痛み・肝臓のはれ・脾臓(ひぞう)のはれ・リンパ節のはれ・頭痛・はきけ、などがあります。
高齢者の方の場合は、出血症状と貧血以外の症状が現れないこともあります。
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急性白血病の治療 |
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急性骨髄性白血病の治療は、「白血病の治療@」のページでで紹介しました、「寛解導入法(かんかいどうにゅうほう)」、地固め療法、維持療法(強化療法)、などの治療法を行います。
急性リンパ性白血病の治療は、寛解導入法が治療の基本となります。寛解導入法については「白血病の治療@」をご覧下さい。
また、急性リンパ性白血病の治療では、分子標的治療薬が有効ですが、使い続けていると耐性ができて効かなくなるので、他の抗がん剤と組み合わせて使われることもあります。分子標的治療薬については「白血病の治療@」のページをご覧ください。
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