※抗ガン剤について最初から見たい方は、「抗がん剤治療T」からごらんください。
お腹にある臓器にがんが発生して、そのがんが腹腔に転移すると「がん性腹膜炎(がんせい ふくまくえん)」になります。
腹腔とは、腹壁で囲まれた空間のことです。胃、腸、肝臓、胆嚢(たんのう)、膵臓(すいぞう)、脾臓(ひぞう)、卵巣、子宮、などの様々な臓器がある空間です。
そして、がん性腹膜炎の治療として行われるのが、「腹腔内化学療法(ふくくうない かがくりょうほう)」です。
腹腔内化学療法の方法は、抗がん剤を生理食塩水に溶かして腹腔内へ注入して、ある程度の時間そのままにしておきます。がんへ抗がん剤がしみこんだら、腹腔内の抗がん剤を全て体の外へ出します。
こうすることで、ガンに直接抗がん剤を接触させることができるので、高い治療効果が期待でき、さらにある程度の時間で抗がん剤を体外へ出してしまうので、濃い抗がん剤を使うことができ、副作用も少なくてすみます。
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