糖尿病の薬物療法

- 糖尿病の薬物療法の経口血糖降下薬の種類について解説。

糖尿病薬物療法

高齢者の生活習慣病
 当サイトでは、様々な生活習慣病の中でも高齢者に見られる病気を中心に解説紹介しています。
 このページでは、糖尿病(とうにょうびょう)について解説しています。糖尿病は誰でもなりうる病気ですが、特に中年から高齢になると注意したい病気です。そして、糖尿病はとても危険な病気の発症につながる可能性があります。ですから糖尿病について理解して、糖尿病の症状・原因・治療・検査やさらに気になる色々な情報などから、糖尿病を早期発見・予防できるようにしましょう!
 糖尿病について知りたい方のために当サイトが少しでもお役にたてると幸いです。
高齢者の生活習慣病
トップページ
糖尿病 一覧へ 糖尿病の薬物療法B〜経口血糖降下薬の種類U
     糖尿病の薬物療法B〜経口血糖降下薬の種類U


※前のページ「糖尿病の薬物療法A〜経口血糖降下薬の種類T」の続きです↓


速効型インスリン分泌促進薬
(そっこうがた いんすりん ぶんぴつ そくしん やく)

 速効型インスリン分泌促進薬とは、スルホニル尿素薬と同じように、膵臓(すいぞう)のβ細胞を刺激してインスリンの分泌をよくすることで、血糖値を下げる薬ですが、スルホニル尿素薬よりも作用時間は短いです。

 速効型インスリン分泌促進薬が使われる人は、空腹の時は血糖値がそれほど高くはないが、食後は高くなりやすいという比較的症状の軽い人に適しています。ただ、血糖値を下げる効果は弱いので、血糖値が高すぎる人にはあまりよい効果が期待できません。

 また、単独で使われたり、α-グルコシダーゼ阻害薬と共につかわれることもあります。

 服用するタイミングは、1日 3回、食事の直前です。

 副作用として、低血糖は起こしにくいのですが、効きめがあらわれるのが速い薬なので、服用してから食事までに 30分以上たってしまうと低血糖がおこってしまう危険があります。ですから、この薬を飲んだらすぐに食事をとるようにします。

 速効型インスリン分泌促進薬の一般名は、「ナテグリニド」、「ミチグリニド」、などです。



インスリン抵抗性改善薬
(いんすりん ていこうせい かいぜん やく)

 インスリン抵抗性改善薬とは、2型糖尿病の原因のひとつである「インスリン抵抗性(いんすりん ていこうせい)」をとり除いて、膵臓で作られるインスリンの効きめをよくし、血液の中のブドウ糖の利用を高め、血糖値を下げる薬です。血液の中の中性脂肪を低下させる効果もあります。

 「インスリン感受性改善薬(いんすりん かんじゅせい かいぜん やく)」とも呼ばれています。

 インスリン抵抗性改善薬が使われる人は、血中インスリン値が高いのに高血糖が続いてしまう方や、ある程度インスリンの分泌がある肥満型の人などに向いているようです。

 スルホニル尿素薬に比べると血糖値を下げる作用は劣りますが、低血糖を起こしにくいという特徴があります。また、単独で使用して効果がない場合は、スルホニル尿素薬と共に使う場合もあります。

 副作用は、貧血、むくみ、太りやすくなる、まれに重い肝蔵の障害、などがありあます。ですので、月に 1回は肝臓検査を受けて、肝臓に異常がある場合はすぐに薬の服用をやめるようにします。

 インスリン抵抗性改善薬の一般名は、「ピオグリタゾン」、などです。



ビグアナイド薬

 ビグアナイド薬とは、体のすみずみで血液の中のブドウ糖の利用をよくする、食欲を低下させる、小腸からのブドウ糖などの栄養素の吸収をさまたげる、肝臓から血液の中にブドウ糖が出ていくのをおさえる、などの作用により血糖値を下げる飲み薬です。服用は食後です。

 スルホニル尿素薬と比べると、血糖を下げる作用は弱いです。ただ、低血糖が起こることがあまりありません。

 ビグアナイド薬は、食欲が低下する作用があり肥満を起こしにくいので、肥満していて食べ過ぎてしまう人に使われることが多いです。

 副作用は、高齢者の方、肝臓・腎臓・心臓の悪い人の場合、血液の中の乳酸(にゅうさん)が異常に増えて、けいれんや吐き気などの症状が起こり、そのうちに「昏睡(こんすい)」の状態になる「乳酸アシドーシス」が起こることがあります。

 ですから、ビグアナイド薬を飲んで、吐き気、便秘、下痢、などの症状が起こったら、すぐに飲むのをやめて医師に相談しましょう。

 また、胃腸障害(むかつき、吐き気、腹痛、下痢など)が起こることもあります。

 ビグアナイド薬の一般名は、「ブホルミン」、「メトホルミン」、などです。



 それでは、次のページでは、糖尿病の薬物療法の「インスリン療法」について見ていきましょう。

※次のページ「糖尿病の薬物療法C〜飲み薬と低血糖」へ続く・・・・





次のページ「糖尿病の薬物療法C〜飲み薬と低血糖」へ
前のページ
  「糖尿病の薬物療法A〜経口血糖降下薬の種類T」へ


糖尿病 一覧へ

高齢者の生活習慣病 トップページへ


高齢者の生活習慣病
動脈硬化
高血圧
高脂血症
糖尿病
肥満
メタボリックシンドローム

脳卒中
脳卒中
脳梗塞
脳出血
くも膜下出血

心筋梗塞・狭心症
心筋梗塞
狭心症

がん(癌)
がんの知識T基礎
がんの知識U治療
がんの知識Vその他
種類別のがん
肺がん
胃がん
大腸がん
肝臓がん
すい臓がん・胆道がん
食道がん
悪性リンパ腫
白血病・多発性骨髄腫
膀胱・腎臓・副腎がん
咽頭がん・喉頭がん
口腔がん(舌・歯肉がん)
脳腫瘍・甲状腺がん
皮膚がん
骨肉腫・軟部肉腫
種類別 女性のがん
子宮がん・絨毛がん
乳がん
卵巣がん・膣・外陰がん
種類別 男性のがん
前立腺がん・精巣がん
Copyright (C) 高齢者の生活習慣病 All Rights Reserved