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糖尿病の薬物療法とは? |
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糖尿病の薬物療法とは、血糖値を下げる飲み薬やインスリン注射などにより、血糖値を正常値にコントロールする治療法です。
薬物療法を行う人は、2型糖尿病で食事療法と運動療法を行っても血糖コントロールがうまくいかない人や、1型糖尿病の人です。
薬物療法に使われる薬は、飲み薬の「経口血糖降下薬(けいこう けっとう こうか やく)」と、注射により体内へとり入れる「インスリン製剤」です。
それでは、それぞれの薬物療法について詳しく見ていきましょう。
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経口血糖降下薬とは? |
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経口血糖降下薬(けいこう けっとう こうか やく)とは、血糖値を下げるための飲み薬です。経口血糖降下薬を服用することで、薬の力で血糖値を下げて血糖コントロールをしていきます。
つまり、糖尿病の飲み薬は糖尿病を治す薬ではありません。血糖値を下げて理想的な血糖値にコントロールするために使われる薬です。
この、経口血糖降下薬をつかう治療方法を「経口薬治療法」といいます。飲み薬による治療なので「飲み薬療法」とも呼ばれます。
経口血糖降下薬が使われる人は、2型糖尿病で、食事療法と運動療法をしっかり行っても血糖値が正常にコントロールできない人です。医師の指示によって処方され、薬は長期間、もしくは一生飲み続けことになる場合もあります。
経口血糖降下薬にはいくつかの種類があります。患者さんの状態によっては
2〜3種類が併用(へいよう)されることもあります。
経口血糖降下薬は一時的に血糖をコントロールできるものです。ですから、飲み薬だけでなく、食事療法と運動療法も行う必要があります。
食費療法と運動療法もしっかり行って状態が改善すれば、また薬を飲まずにすむようになる場合もあります。ですから、医師の指示にしたがって食事療法と運動療法も行いましょう。
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経口血糖降下薬と誤解 |
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糖尿病の飲み薬である経口血糖降下薬について誤解しやすいことがあります。内容が重複するかもしれませんが、一応紹介しておきます。
それは、「飲み薬で糖尿病が治る」、「薬を飲めばインスリン注射は不要」、「たくさん食事をとりたい場合は飲み薬を多く飲めばよい」、「飲み薬をのんでいるから食事療法はしなくてよい」、などです。
これらは全て、間違いです。
糖尿病の飲み薬は血糖値をコントロールするためのものであり、糖尿病を根本的に治すものではありません。
注射によりインスリンを体内へ取り入れる「インスリン療法」を行っていても、飲み薬による治療も併用することがあります。ですから、インスリン療法を行っているからといって、飲み薬療法が必要ないとはいいきれません。
糖尿病の飲み薬は血糖値を正常にコントロールするためのものです。それも、「食事療法の補助的なもの」と考えてもよいぐらいのものです。
ですから、たくさん食事を食べてそのぶん飲み薬を多くとればよい、というものではありません。食事療法をしっかりと行った上で効果を発揮するのが経口血糖降下薬なのです。
経口血糖降下薬の効果は、医師の指示通りに食事療法もしっかりと行ってこそ最大の効果を得ることができるので、誤解しないよう注意してください。
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経口血糖降下薬の種類 |
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血糖値を下げる作用のある飲み薬の「経口血糖降下薬(けいこう けっとう こうか やく)」は 5つの種類があります。
それでは、次のページでは、それぞれの糖尿病の飲み薬についてもう少しくわしく見ていきましょう。
※次のページ「糖尿病の薬物療法A〜経口血糖降下薬の種類T」へ続く・・・・
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