「尿失禁とは?」のページでは、尿失禁には様々な種類があることを解説しました。このページでは「溢流性尿失禁(溢流性膀胱)」と「真性尿失禁」について解説していきます。
溢流性尿失禁(いつりゅうせい にょうしっきん)とは、前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)や神経因性膀胱(しんけいいんせいぼうこう)などの排尿障害が原因となります。
尿の排出がうまくいかず、膀胱に尿がいっぱいに貯まってしまって、膀胱からあふれ出るように自分の意志にかかわらず尿が漏れ出してしまう尿失禁です。
尿は少量ずつ漏れ出します。排尿力が弱く、残尿感があります。溢流性尿失禁は、男性で、特に高齢者の方に多く見られます。
溢流性尿失禁の治療は、原因となる病気の治療を優先して行います。そして必要に応じて薬物療法を行います。
薬物療法の治療をしても残尿状態がつづく場合は、間欠自己導尿(かんけつ じこどうにょう)を行います。(間欠自己導尿とは、カテーテルという細い管を亀頭から膀胱に自分で挿入し、尿を排出させる行為です。)
真性尿失禁(しんせいせい にょうしっきん)とは、前立腺の除去などによって、排尿の制御が全く出来なくなり、膀胱内に尿をためることが出来ず、自分の意志とは関係なく尿が常に漏れだしてしまう尿失禁です。完全尿失禁ともいいます。
真性尿失禁の治療は手術(尿路再建術)が必要になります。
それでは次のページでは、尿失禁の症状と原因について詳しく見てきましょう。 |