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頸動脈を調べる検査 |
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首の左右に位置する動脈で、心臓から出た血液を脳に送る「頸動脈(けいどうみゃく)」と呼ばれる血管を調べることも大切です。
頸動脈(けいどうみゃく)に動脈硬化(粥状動脈硬化:じゅくじょう どうみゃくこうか)が起こると、そこに血栓ができて脳の血管へ流れて詰まってしまい、アテローム血栓性脳梗塞になる可能性があります。
ですから、脳梗塞の発作が起こったときには頸動脈を調べる検査も行います。頸動脈は枝分かれして脳へとつながっていることもあり、頸動脈を調べることで脳の血管の状態も予測することができます。
頸動脈の状態を調べるための検査方法は、超音波(エコー)を頸動脈に当てて調べる超音波検査(エコー検査)により行います。
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脳の血管を調べる検査 |
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MRIなどの検査により脳梗塞であることは確定できますが、脳の血管のどの部分に梗塞が起きているのかまではわかりません。
ですので、脳の血管をくわしく調べることができる「MRA検査」や「脳血管造影(のう けっかん ぞうえい)」、「ヘリカルCT」、「脳血流シンチグラフィー」などを行います。
「MRA検査」とは、MRI検査により撮影した画像をコンピューター処理することで、脳の血管の位置や状態を立体画像ではっきりと写し出すことができる検査です。「磁気共鳴血管撮影(じききょうめい けっかん さつえい)」とも呼ばれています。
「脳血管造影(のう けっかん ぞうえい)」とは、カテーテルと呼ばれる細い管を、太ももの付け根にある動脈から脳血管まで挿入し、そこから造影剤を注入しながらX線写真を撮る方法です。この検査により、血管の状態や血液の流れを調べることができます。「カテーテール造影」とも呼ばれます。
「ヘリカルCT(シングルスライスCT)」とは、、X線によりらせん状に連続回転しながら撮影を行って、そのデータを画像化するCTの撮影方法です。連続した画像を撮影することができるので、画像を何十枚と重ねることで
3Dで血管構造を画像化することができます。
「脳血流シンチグラフィー」とは、脳の血流が不足しているところなどの血流の状態を画像としてとらえて調べることができる検査です。CT検査やMRI検査などの画像検査で見ることができない、脳梗塞が起こっているところの手前の血流不足の部分を見ることができます。「スペクト(SPECT)」とも呼ばれています。
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