くも膜下出血の原因のほとんどは、脳の動脈にできた「動脈瘤(どうみゃくりゅう)の破裂」です。
くも膜下出血の原因の約85%が「脳動脈瘤の破裂」、約5%が「脳動静脈奇形(のう どうじょうみゃく きけい)」、そして約10%が原因不明と言われています。
それでは、クモ膜下出血の原因についてそれぞれ見ていきましょう。
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動脈瘤 (どうみゃくりゅう) |
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動脈瘤とは、血流や血圧などの力(高血圧)により動脈が分岐している部分に長い間圧力がくわわることで、動脈の一部がコブのようにふくれてしまう状態のことです。直径
1〜2mmの小さいものや胸やお腹の血管にできる 5〜6cmの大きなものまで様々な大きさがあります。
脳に発生した動脈瘤(脳動脈瘤:のう
どうみゃくりゅう)があると、高血圧などにより動脈瘤の壁が破れて出血し、くも膜下出血が発症してしまう可能性があります。
また、動脈瘤の原因は高血圧だけでなく、先天的な要素、遺伝的な要素、老化、なども原因の一つであるとされています。
先天的な要素とは、生まれつき動脈の壁の一部が弱いという意味です。生まれつきの動脈の壁が弱いために、普通の人よりくも膜下出血が発症しやすくなるのではないかと言われています。
遺伝的な要素とは、動脈の壁の一部が弱いという体質が遺伝することで受け継がれるという意味です。
脳の動脈瘤は、周りの神経などを圧迫することで、しゃべりにくくなったり、記憶が減退したり、物が二重に見えたりなどの症状が現れることもありますが、多くの場合は動脈瘤が破れないかぎり自覚症状はありません。
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