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低血糖とは? |
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糖尿病の薬物療法である、飲み薬(経口血糖降下薬)による治療やインスリン療法を行っていくときの注意点としては、「低血糖」があります。
低血糖とは、血糖値が必要以上に低くなりすぎてしまう状態のことです。低血糖の状態になると様々な症状があらわれ、対処せずにほうっておくと「昏睡(こんすい)」という危険な状態になってしまいます。
ですから、低血糖になったらすぐに対処して、低血糖状態から回復する必要があります。
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低血糖の原因 |
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低血糖に注意する時は、主に下記のような場合です。また、高齢者の方や、肝臓・腎臓の機能が低下している人は低血糖を起こしやすいので注意が必要です。
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低血糖の症状 |
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低血糖の症状は、低血糖の進み具合によって様々な症状が起こります。
低血糖の初期の段階では、あくび、不快感、考えがまとまらない、急激な空腹感、などの軽い症状が起こります。
そして、さらに低血糖が進むと、だるさ、眠気、イライラする、吐き気、目がちらつく、頭痛、無気力、などの症状があらわれてきます。
これらの低血糖の初期症状が出たときに、すぐに対処しないと、さらに低血糖は進み、「冷や汗」、「手の震え」、「動悸(どうき)」、などの低血糖の時によくみられる症状や、めまい、脈拍が速くなる、顔面蒼白(がんめん そうはく)、などの症状が起こります。
そして最後には、意識がなくなり、痙攣(けいれん)、そして「昏睡(こんすい)」という危険な状態になってしまいます。
このような症状があらわれたら、すぐに病院へいって治療を受ける必要があります。治療が遅れると、脳に後遺症が残ったり、命を落とすこともあります。
低血糖は起こさないようにすることがベストですが、初期症状が起こったらすばやく対処できるようにしておくことも大切です。
低血糖によりあらわれる症状は患者さんにより違いがありますが、症状のあらわれ方には患者さんにより決まった傾向があります。
つまり、自分が低血糖になるとどのような初期症状が起こるのかをちゃんと覚えておけば、低血糖の初期の段階で対処することができる、というわけです。
最悪の結果にならないためにも、自分の体調の変化には十分気を配っておきましょう。
それでは次のページでは、低血糖の対処法について見ていきましょう。
※次のページ「糖尿病と低血糖A〜対処法」へ続く・・・・
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