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糖尿病の診断のための検査 |
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糖尿病であるかどうかを診断するための検査は、医師からの質問に答える「問診(もんしん)」、尿を取って調べる「尿糖検査」、血液を採取して調べる血糖測定検査である「空腹時血糖値」、「ブドウ糖負荷試験」、「随時血糖値」、の3つがあります。
それではそれぞれの検査について見ていきましょう。
まず最初に、医師からの質問にこたえる「問診」を受けます。問診により、医師が患者さんの状態を把握して、糖尿病であるかどうか、糖尿病の可能性が高い場合はどれぐらい病状が進んでいるのか、などの参考にします。
問診の内容は、自覚症状の有無、どのような症状があるか、患者さんの体調や今まで病気をしたことがあるか、体重の変化、家族構成と家族に糖尿病の人がいるか、患者さんの生活習慣(喫煙、飲酒、他)、などを聞かれます。
糖尿病は、他の病気や生活習慣などに影響される病気なので、問診では糖尿病に直接関係がないような質問をされることもあります。
でも、問診は今後の診断や治療の参考となるとても大切なものですので、患者さんは正直に答えましょう。
尿糖検査とは、尿を採取して、尿の中のブドウ糖の量を調べる検査です。
高血糖の状態が続くと、尿に糖が出るようになるので、尿を調べて異常があるかどうかを調べます。
ただ、尿から糖が出ているからといって糖尿病であるとは限りません。
また、血糖値が高くなくても、尿から糖がでる人もいるからです。これを「腎性糖尿(じんせい とうにょう)」といい、生まれつきのことも多いといわれています。この場合は血糖値が高いわけではないので、糖尿病ではありません。
尿から糖がでるのは血糖値が「160〜180mg/dl 以上」なので、高血糖でもその数値より低い場合は、尿から糖がでないこともあります。
高齢者の方では、血糖値が高くても、尿から糖がでないことがあります。
つまり、尿から糖がでているからといって糖尿病であるとは確定できず、また尿から糖が出ていないからといって糖尿病ではないと確定できない、ということなのです。
尿糖検査は、糖尿病の診断のてがかりとして行われることが多いです。ただ、糖尿病であることをしっかりと診断するには、血液による検査が必要となります。
それでは次のページからは、糖尿病の診断のための血液検査についてくわしく見ていきましょう。
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