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すぐに治療を開始する |
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糖尿病の治療は、糖尿病と診断されたら医師の指導のもと、すぐに開始していきます。
糖尿病は、さらに進行しないように対処しないと、「合併症(がっぺいしょう)」という様々な恐ろしい病気が発生していしまいます。
合併症は、初期のころでは自覚症状がほどんどありませんが、進行していくと様々な症状があらわれて、最悪の場合は、失明したり、腎不全(じんふぜん)になるなど、とても重い状態になってしまいます。
ですから、糖尿病の治療をなるべく早く行うことはとても大切です。
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3つの糖尿病の治療 |
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糖尿病の治療のメインとなるものは 3つあります。
それが、「食事療法(しょくじ りょうほう)」、「運動療法(うんどう りょうほう)」、「薬物療法(やくぶつ りょうほう)」、です。
この 3つの治療方法の中でも、糖尿病の治療の基本となるのは「食事療法」です。
食事をとると、どんな人でも一時的に血糖値は上がりますが、糖尿病の人は食事で取り入れた糖質をうまく代謝することができないので、血糖値が上がった状態が長く続いてしまいます。
ですので、食事療法では、食事のエネルギー摂取量を最小限におさえて、糖代謝の負担を減らし、血糖値が高くなりすぎないようにします。
「運動療法」は、食事療法と同じぐらい重要な治療です。日々適度な運動を行うことで、ブドウ糖の消費を高めたり、インスリン(インシュリン)の働きをよくするなどの効果があるので、血糖値を下げることができるため、血糖値をコントロールすることができます。
「薬物療法」は、血糖値を下げる作用のある薬を使って血糖値をコントロールする治療方法です。「経口血糖降下薬(けいこう けっとう こうか やく)」と呼ばれる飲み薬による治療と、不足しているインスリンを注射により体内へ取り入れる「インスリン療法」の
2つがあります。
まとめますと、食事療法とは「毎日の食事の制限による血糖値のコントロール」、運動療法とは「日々の適度な運動による血糖値のコントロール」、薬物療法とは「薬による血糖値のコントロール」、となります。
つまり、糖尿病の治療は、血糖値を正常値にコントロールする「血糖コントロール」がいちばんの目的なのです。
「食事療法」、「運動療法」、「薬物療法」の 3つの糖尿病の治療を、患者さんの糖尿病の進行具合や体調に合わせて、医師の指導のもとに行なっていきます。
1型糖尿病の人では、薬物療法のインスリン療法を行っていきます。
日本人のほとんどを占める 2型糖尿病では、食事療法と運動療法を中心に行っていきます。糖尿病でも進行が軽度なら、この
2つの治療で血糖値をよい状態にコントロールすることができます。
ただ、食事療法と運動療法の 2つを行ってもよい効果が得られない場合は、飲み薬の「経口血糖降下薬」による治療を追加して行います。さらに、それでも治療効果がよくない場合は、飲み薬からインスリン療法に切り替えて行います。
※次のページ「糖尿病の治療A〜完治できなくても・・・」へ続く・・・・ |