※前のページ「脳卒中の予防と再発防止D〜肥満・メタボ」の続きです↓
|
脳卒中と喫煙 |
|
|
喫煙(タバコ)は脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の発生と大きく関わっています。
タバコを吸うと、ニコチン、タール、一酸化炭素が身体に入るので、そのために全身の血管が収縮してしまい、血圧が上がってしまいます。
高血圧は動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は脳梗塞・脳出血の原因です。また、高血圧はくも膜下出血の原因となる「動脈瘤(どうみゃくりゅう)」が発生する原因です。
つまり、喫煙により高血圧になりやすくなり、それが脳卒中の発生へとつながってくるわけです。
また、喫煙は、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やしてしまうので、動脈硬化が発症する危険が高くなり、さらに動脈硬化を進行させてしまいます。
喫煙は肺がんやその他のガンの発症確率を高めることはよく知られていますし、脳梗塞の原因にもなる不整脈などの心臓病の発生にも関わっています。その他様々な病気との関わりがあるので、タバコを吸っているというだけでたくさんの病気へのリスクを抱えているということなのです。
たばこを吸う人は、たばこを吸わない人に比べて約 3倍ぐらい脳卒中が発生しやすくなるともいわれています。ですから、脳卒中を予防するなら「禁煙」するようにしましょう。
|
脳卒中と飲酒 |
|
|
脳卒中を予防するには、お酒は厳禁!・・・ではありません。
飲酒は、ストレスを解消させ、血液の循環をよくして、食欲が増加するなど、心と身体によい効果を与えてくれます。
ただし、「適量」であることが絶対条件です。
お酒は飲み過ぎると、高血圧になったり、中性脂肪値が高くなってしまい、動脈硬化の発生・悪化につながります。また、糖尿病を引き起こす原因にもなります。
「お酒の適量」といっても、どのくらいかよくわからないという方も多いのでは無いでしょうか。
お酒の1日の適量は、「ビールなら中ビン 1本(約500ml)」、「日本酒なら 1合(約180ml)」、「ワインなら1/3本(約240ml)」、「焼酎(35度)は約2分の1合(約72ml)」、「ウイスキーならダブル 1杯(約60ml)」のいずれか1つになります。
以上のお酒の適量は、あくまで目安です。アルコールを処理する能力は体質などにより個人差がありますので、アルコールに弱い方は注意してください。
一週間での1日の飲酒量の平均が、適量を超えないようにうまく調節しながらお酒を楽しめば、脳卒中やその他の生活習慣病のリスクを下げることができます。
|
脳卒中とストレス |
|
|
ストレスを感じると、血圧が上がり高血圧になりやすくなるので、脳卒中になる危険が高くなります。
ただ、ストレスをゼロにすることは生きていく上で不可能です。ですから、なるべくストレスを感じないようにしたり、ストレスを解消することが大切です。
「性格」もストレスと関係があります。神経質な人や短気な人などはストレスいろいろなことに関してストレスを感じることが多いので、脳卒中が起こりやすくなるといわれています。
怒ったり、イライラしたりすると、アドレナリンというホルモンが分泌されて血管が収縮するため、血圧が上がって脳卒中の発作が起こりやすくなるのです。
ストレス解消法としては、睡眠を十分にとる、運動をする、趣味を楽しむ、入浴する、などがあります。また、適量であればお酒もよいでしょう。
上手にストレスを解消して、脳卒中のリスクをなるべく減らしましょう。
|