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急性期のリハビリテーション |
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急性期とは、脳卒中が発症してから 1〜2週間ぐらいまでの時期のことです。脳卒中が発症した後、重大な合併症が出ていなければ入院した日、もしくは翌日にもベットサイドでリハビリテーションを開始します。
急性期のリハビリテーションは、「廃用症候群(はいよう しょうこうぐん)」を予防することが重要となります。廃用症候群とは、長い間機能を使わなかったために、筋肉がやせたり、関節が固まって動かしにくくなる状態のことです。
ですから、この時期は、手足を正しい位置に保つ「良肢位保持(りょうしい ほじ)」、手足の関節を動かして関節や筋肉が固まって動かなくならないようにする「関節可動域訓練」、床ずれを防ぐ「体位変換」などを行います。
そして、病気の状態が落ち着いてきたら、座る姿勢を保(たも)つ訓練の「座位耐性訓練(ざい たいせい くんれん)」や、食べ物や飲み物を飲み込む訓練の「嚥下訓練(えんげ くんれん)」などのリハビリも行います。
急性期のリハビリテーションによりベットを離れることができるぐらい回復してきたら、日常生活で必要になる基本動作のリハビリテーションに進んでいきます。
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スクリーニング |
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回復期のリハビリテーションを始める前に、患者さんの症状や状態を調べるする「スクリーニング」が行われます。スクリーニングにより、患者さんが回復期のリハビリテーションをはじめることが出来るかを調べます。
スクリーニングでは、意識障害、感覚障害、運動障害の程度や関節がどれぐらい曲がるのか、血圧・呼吸・脈拍などのバイタルチェック、脳卒中以外に患者さんが病気(高血圧・糖尿病・心臓病など)を持っているか、など調べます。
スクリーニングにより問題があり、回復期のリハビリを始めることができないと判断されたら、廃用症候群(はいようしょうこうぐん)を予防を行いながら、問題に対する治療を続けます。特に問題がなければ、回復期のリハビリテーションへと進みます。
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