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運動障害 (うんどう しょうがい) |
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脳卒中の運動障害とは、顔を含む体の左右のどちらかの手足(半身)が麻痺(まひ)する片麻痺(かたまひ)です。脳卒中の症状・後遺症として片麻痺はいちばんよく見られるものです。
運動障害は、大脳の運動中枢(うんどうちゅうすう)や大脳・脳幹の運動神経の経路が障害によりおかされると起こります。
麻痺の程度は、まったく動かすことができなくなる重いものから、手足の先の細かい動きがうまくいできなかったり、筋肉が重く突っ張ったように感じる程度の軽いものまで様々です。
また、自分の意志とは別に、手足などの身体の一部もしくは全体が動いてしまい、止めようと思っても止められないという後遺症が残ることもあります。これは「不随意運動(ふずい いうんどう)」といい、よくあるのが、マヒの無い側に力を入れているのに、マヒしている側の手や足が勝手に動いてしまうという症状です。
また、小脳が損傷を受けると、めまいがする、ふらふらする、バランスが悪くなって歩くことがうまくできない、などの症状(運動失調)が起こります。
症状の程度にもよりますが、リハビリテーションにより改善できる場合もあります。ただ、手足の先の麻痺は残ってしまうことが多いです。
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麻痺の種類 |
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ちなみに運動障害の麻痺(マヒ)には、片麻痺以外にも、手もしくは足の左右どちらかだけ麻痺する「単麻痺(たんまひ)」、両足が麻痺する「対麻痺(ついまひ)」、両手両足が麻痺する「四肢麻痺(ししまひ)」などがあります。
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・片麻痺(かたまひ) -
身体の右もしくは左の半身に麻痺がある状態です。脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、脳へのケガ(外傷)などがにより起こります。 |
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・単麻痺(たんまひ) -
四肢(しし:両手両足のこと)のうち一肢のみに麻痺(マヒ)がある状態のことです。末梢神経(まっしょう しんけい)の損傷によって起こります。 |
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・対麻痺(ついまひ) -
下肢(かし:両足)が麻痺している状態です。ケガや事故などによる脊髄(せきずい)の損傷により起こります。 |
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・四肢麻痺(ししまひ) -
両手両足が麻痺している状態です。脳、または脊髄(せきずい)の損傷により起こります。 |
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