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脳保護療法 (のう ほご りょうほう) |
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脳保護療法とは、脳梗塞が発生したことにより、まだ死んではいないが機能が止まってしまっている脳細胞(ペナンブラ)を助けるために行う治療方法です。
脳が血液不足の状態(虚血状態)になると、「フリーラジカル」という有害物質が発生してペナンブラをさらに傷つけて殺してしまうので、これを防ぐために「エダラボン」という薬を使ってフリーラジカルを無害化し、なるべく脳細胞の死滅を抑えます。
脳保護療法は、脳梗塞が発症してから 24時間以内に行います。
脳保護薬のエダラボンはどのタイプの脳梗塞にも使うことができますが、副作用として急性腎不全(きゅうせいじんふぜん)を起こすことがあるので、腎臓の機能が低下していたり、重い腎臓病がある人にはこの薬を使うことができません。
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抗脳浮腫療法 (こう のう ふしゅ りょうほう) |
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抗脳浮腫療法(抗浮腫療法)とは、脳梗塞により起こる脳のむくみや腫れ(はれ)を抑える治療方法です。
脳梗塞が発症すると、1〜2日後に脳の梗塞が起きた部分の周りがむくみはじめます。
むくみが進むと、脳の正常な細胞が頭蓋骨により圧迫されて損傷をうけてしまうので、さらに後遺症が大きくなってしまいます。最悪の場合は死亡してしまうこともあるので脳のむくみを抑える必要があいります。
この治療法では、グリセロールやマンニトールなどの薬を点滴により体内へ取り入れます。これにより、脳の余分な水分を排出することができ、むくみや腫れを改善します。
ただ、抗脳浮腫療法は心臓や腎臓(じんぞう)に大きな負担をかけるので、、心臓や腎臓に病気がある方や高齢者の方には行うことができない場合があります。
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