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脳腫瘍(原発性脳腫瘍)には様々な種類があります。ここからは、脳腫瘍の種類について見ていきましょう。
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神経膠腫(グリオーマ) |
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神経膠腫(しんけいこうしゅ:グリオーマ)は、グリア(神経膠細胞:しんけいこう さいぼう)から発生する脳腫瘍で、原発性脳腫瘍の約35%を占めています。神経膠腫は脳実質のほぼ全域に発生します。
グリア(神経膠細胞)とは、神経細胞と神経細胞の間や、神経細胞と血管の間にあり、神経細胞の支持、栄養・代謝の調節、酸素を神経細胞に供給するなどの働きをする細胞です。
神経膠腫には、細胞の形からさらにいくつかに分類されます。「膠芽腫(こうがしゅ)」、「星細胞腫(せいさいぼうしゅ)」、「悪性星細胞腫(あくせいせいさいぼうしゅ)」、「髄芽腫(ずいがしゅ)」、などです。
特に悪性度が高いのが、「膠芽腫(こうがしゅ)」と「悪性星細胞腫(あくせい せいさいぼうしゅ)」の 2つです。
膠芽腫(こうがしゅ)とは、脳腫瘍の中でも、もっとも悪性度の高いものです。脳に深く広がり、進行も速いで、治療もむずかしいです。
星細胞腫は、比較的良性の腫瘍です。発生頻度は高く、悪性化(悪性星細胞腫)することがあります。。
悪性星細胞腫は、上の膠芽腫(こうがしゅ)と増殖の状態は同じですが、悪性度では少し低いです。
脳腫瘍(原発性脳腫瘍)には他にも様々な種類があります。下記に脳腫瘍の種類をまとめてみました。
▼脳腫瘍の種類
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・神経膠腫(しんけいこうしゅ) -
グリア(神経膠細胞)から発生する脳腫瘍
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・膠芽腫(こうがしゅ) -
悪性。神経膠腫の中でも最も悪性度が高く治療
が難しい。45〜65歳の男性に起こりやすい。 |
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・髄芽腫(ずいがしゅ) - 悪性 |
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・星細胞腫(せいさいぼうしゅ) -
比較的良性。悪性化することもある。 |
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・悪性星細胞腫(あくせいせいさいぼうしゅ) - 悪性 |
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・その他 |
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・髄膜腫(ずいまくしゅ) -
ほぼ良性。脳を包んでいる髄膜に発生する |
・下垂体腺腫(かすいたいせんしゅ) -
良性。ホルモンの中枢である下垂体(かすいたい)に
発生する |
・神経鞘腫(しんけいしょうしゅ) -
良性。聴神経に発生する |
・先天性腫瘍(せんてんせいしゅよう) - 比較的良性 |
・その他 |
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