前立腺がんの検査は、主なものとして、「PSA検査」、「直腸診(ちょくちょうしん)」、「生検(せいけん)」、「画像検査」、などがあります。その中でも、前立腺がんの発見の糸口になるのが、「PSA検査」です。
それでは、PSA検査から、前立腺がんの各検査をくわしくみていきましょう。
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PSA検査(前立腺特異抗原検査) |
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PSA検査は、前立腺に病気があるかどうかを調べる検査です。前立腺がんの早期発見に大きな役割をもっています。また、PSA値は、前立腺がんが進行すればするほど高くなるという傾向があるので、PSA値によって、ある程度、前立腺がんの進行具合を測ることができます。
PSAとは、人間の体の中では前立腺だけでしか作られない物質です。前立腺にがんが発生すると、癌細胞がたくさんのPSAをつくるので、血液の中にもPSAが流れ出るようになります。
ただ、前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)や前立腺炎でもPSAの数値は上昇するので、この検査だけでは病気が何かはっきりとわかりません。ですからこの検査で病気があることが疑われる場合は、さらに別の検査を行います。
前立腺に病気がなくても、加齢などによりPSA値が上がってしまうこともあるので、前立腺の病気でもそれが何なのかを確定するには、別の検査が必要になります。また、前立腺がんでも、10〜15%の確率でPSA値が異常値を示さない場合もあります。
PSA検査により、前立腺がんが疑われた場合、直腸診や画像検査(MRI検査、CT検査など)を行います。また、前立腺がんであるかを確定するには、病変を採取して調べる「生検(せいけん)」を行う必要があります。
それでは次のページでは、前立腺がんの「直腸診(ちょくちょうしん)」、「生検(せいけん)」、「画像検査」などの検査についてくわしく見ていきましょう。
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