前立腺がんの原因は、はっきりとしたことは解明されていませんが、主に「加齢」によるものと「男性ホルモン(テストステロン)」によるものが考えられます。
「加齢」では、40代ではほとんど起こりませんが50代になると見られるようになり、歳を増すごとに前立腺がんになる人数は増加していきます。前立腺がんの約90%が60歳以上の方であるというデータからみても、高齢になるにしたがって前立腺がんになる確率は高くなるといえます。
また、加齢により前立腺の機能が低下して、男性ホルモン(テストステロン)のバランスがくずれるなど原因により、前立腺がんになりやすくなるともいわれています。前立腺がんの治療の
1つに、男性ホルモンの遮断(しゃだん)というホルモン療法があることからも、男性ホルモンが前立腺がんとの関わりがあると考えられます。
さらに、食習慣にも前立腺癌を引き起こす原因があると考えられられています。例えば、高脂肪なものや乳製品などを日常的に多く食べている人には、前立腺がんになる可能性が高くなるようです。高脂肪食や動物性食品は前立腺がんとの関わりがあると思われます。
また、日照がよく国は前立腺がんになる人が少なく、日照が悪い国は前立腺ガンになる率が高い、ということがわかっています。がんの抑制効果があるとされている「ビタミンD」は、日光に当たることで生産されますから、関係があるのかもしれません。
他にも、遺伝的な要素、喫煙、飲酒、大気汚染、など、様々なものが前立腺がんとの関わりがあるのではないかといわれています。
前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)に前立線がんが発生することもありますが、肥大症がガン化することはありません。
|