心筋梗塞は、心臓の筋肉である心筋(しんきん)に酸素や栄養を送っている冠動脈(かんどうみゃく)が詰まってしまう病気です。
心筋梗塞の直接の原因は、「動脈硬化(どうみゃくこうか)」にあります。動脈硬化とは、動脈の血管の内側にコレステロールがくっついて血管の弾力がなくなり、硬くもろくなる病気です。
心臓に動脈硬化が起こることで発生する心筋梗塞の場合は、動脈の中にできる「粥腫(じゅくしゅ:プラーク)」により血管がせまくなったり、血液の固まりである血栓(けっせん)ができることで血管が詰まったりします。
心筋梗塞が起こると、詰まった血管の先への血流がなくなることで、その血流により酸素や栄養を得ていた心筋の細胞が壊死(えし)してしまいます。
死んでしまった細胞は活動を停止してしまうので、心臓の機能が低下して、胸の激しい痛みなどを感じたり冷や汗などの症状が出てきます。さらに、不整脈・心不全などの危険な状態になってしまうこともあります。
心筋梗塞の直接の原因が「動脈硬化」にあることはわかっていただけたでしょうか?
それでは、動脈硬化の原因は何なのでしょう?
動脈硬化を引き起こす原因はいくつかあるのですが、まずは「加齢」です。高齢者になると動脈硬化は誰でも起こりやすくなります。
また喫煙や食生活などの生活習慣により、動脈硬化になる確率が高くなることもあります。
さらに、動脈硬化は他の病気により引き起こされることもあります。その代表的な病気が、「高血圧」、「糖尿病」、「高脂血症(こうしけつしょう)」、「肥満」、です。
これらの病気の全てが生活習慣に大きく関わっています。ですから心筋梗塞への対策は動脈硬化を予防することであり、動脈硬化を予防することは生活習慣を改善することにあります。
それでは次のページでは、動脈硬化の原因となる「高血圧」、「糖尿病」、「高脂血症(こうしけつしょう)」、「肥満」、について見ていきましょう。
※次のページ「心筋梗塞の原因A〜動脈硬化」へ続く・・・・
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