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インターベンション治療とは、ふとももの付け根の動脈、または腕の動脈からカテーテルと呼ばれる細い管状の器具を入れて心臓の冠動脈まで到達させます。
カテーテルの中にはさらに細い針金(ガイドワイヤー)が通っていて、この針金をガイドとして冠動脈の異常のある部分を治療しますが、その治療方法にはいくつかの種類があります。
それが、「バルーン」、「ステント」、「方向性アテレクトミー(DCA)」、「ロータブレーター」、の4つです。
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バルーン治療 |
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バルーン治療とは、カテーテルの中に通っているガイドワイヤーで、「粥腫(じゅくしゅ)」などにより狭くなっている血管へ「バルーン(風船)」を送り込んでふくらませることで、血管を広げて血液の流れを良くするインターベンション治療です。
(※粥腫(じゅくしゅ)とは、冠動脈の血管の内側の壁に、コレステロールや脂肪などの物質が沈着したもので、「プラーク」または「アテローム」とも呼ばれます。)
治療はモニターの画像を確認しながら行われます。バルーンをふくらませて血管が十分広がったら、バルーンはすぼめて引き出します。
バルーンには、「カッティングバルーン」というものもあります。これはバルーンの表面に刃がついているもので、硬くなった粥腫(じゅくしゅ)を刃で切り込みをいれることができるので、血管を広げやすくなります。
バルーン治療では、冠動脈を広げるときに冠動脈の内側の壁を傷つけてしまうことがあります。そのために傷ついた壁の細胞が増殖してしまい冠動脈が狭くなってしまう「再狭窄(さいきょうさく)」を起こす場合があります。
バルーン治療の後に再狭窄が起こってしまったら、またバルーンやステントを使って治療します。
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