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糖尿病の飲み薬を使う時は、低血糖にならないように注意が必要です。
下記は糖尿病の飲み薬を使う時に低血糖にならないようにするための注意点です。(実際に糖尿病の飲み薬を使っている人は、必ず医師の指示にしたがってください。下記はあくまでも参考程度にとどめてください)
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薬の飲み方に注意! |
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糖尿病の飲み薬は、医師の指示を守ってちゃんと飲むようにしましょう。
薬の飲み方やを飲む時間(食前・食後など)を間違えたり、飲む分量を間違えたりすると、薬の作用するタイミングがずれたり、薬が効きすぎてしまい、血糖値下がりすぎて低血糖になってしまいます。
飲み忘れたからといってまとめて飲んだり、1日数回に分けて飲む薬を いっぺんに飲んだりなどもしてはいけません。
食事を食べれなかったときは薬を飲まないようにしたり、食事の量が少ないときは薬の量を減らすなどをして調整する必要があるので、減らず分量など事前に医師に聞いておきましょう。
また、血糖コントロールの状態がよくなったからといって勝手に薬をやめたり、薬を減らしたりしてもいけません。調子がよいのであれば医師に相談して、医師の指示にしたがいましょう。
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運動量に注意 |
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食事の前に激しい運動をして糖尿病の飲み薬を飲むと、運動による血糖値を下げる効果と、薬による血糖値を下げるこうかが合わさって、低血糖になってしまうことがまれにあります。
特にスルホニル尿素薬(スルフォニル尿素薬)で起こることがありますので、食前の激しい運動は控えるようにするか、激しい運動をする場合は、合間に糖分をとる(補食:ほしょく)などして、低血糖にならないように注意しましょう。
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市販薬を飲む場合も注意! |
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市販の薬(かぜ薬・胃腸薬など)には、血糖値を下げる作用を強くするものがあるので、糖尿病の飲み薬と一緒に飲む場合と低血糖になる場合があり、注意が必要です。
市販薬で使いたいものがある場合は、必ず医師に一緒に飲んでいいかどうかを聞いておきましょう。
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飲酒したときに注意 |
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糖尿病の飲み薬は、アルコールにより血糖を下げる働きが強くなる性質があります。
ですから、薬を適した量で飲んでいても、飲酒することで薬の作用が強くなり、低血糖を起こしやすくなってしまうので、注意が必要です。
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肝臓の働きが悪い方も注意! |
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薬は普通、飲んで時間がたつと肝臓で代謝されて違う物質に変化するのですが、慢性肝炎(まんせいかんえん)や肝硬変(かんこうへん)などにより肝臓の働きが低下していると、飲み薬をしっかりと代謝することがでず、そのまま体内に蓄積してしまい、低血糖になることもあります。
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高齢者・腎臓の機能に障害がある方も注意! |
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高齢者や腎臓の機能が低下している人は、時間がたっても飲み薬が排出されずらいので、薬が蓄積してしまいます。
そのため、飲み薬が普通より長く強く働いてしまい、低血糖になってしまうことがあります。
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副作用に注意! |
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糖尿病の飲み薬を飲んでいて、胃もたれ、下痢、黄疸(おうだん)、皮膚の発疹、などの異常が体に出たら、すぐに医師に相談しましょう。
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食事療法も続けましょう! |
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糖尿病の飲み薬である、経口血糖降下薬を使用していても、食事療法をしなくてもよい、というわけではあません。
飲み薬による治療をはじめたら、食事療法は食事指示票を守って、これまで以上にしっかりと続けていきます。
なぜなら、食事の量が少なすぎると、飲み薬の効果が強くなりすぎて低血糖になってしまったり、逆に食事の量が多すぎると薬の作用が足りなくなり効果が不十分となってしまいます。
つまり、飲み薬の治療で血糖コントロールを良好に保つためには、食事療法もしっかり行っていくことがとても大切になります。
食事療法をしっかりと行うことで、飲み薬がいらなくなることもありますので、食事療法も毎日手を抜かずに行っていきましょう。
それでは、次のページでは、糖尿病の薬物療法の「インスリン療法」について見ていきましょう。
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