前立腺がんの治療方法は、外科療法(手術)、放射線療法、ホルモン療法(内分泌療法)、そして治療を行わず経過を観察する待機療法、などがあります。がんの進行具合や状態により、適切な治療方法を行います。
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病期別で見る前立腺がんの治療 |
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前立腺がんが「病期B」の状態(早期がん)である場合は、外科療法(手術)、放射線療法、ホルモン療法の3つの治療法を、がんの状態に合わせて行います。
手術がいちばん根治(こんち)できる治療法ですが、がんの状態や年齢などにより手術ができない場合もあり、その場合は別の治療法を行います。通常、75歳以上の方は体力的に手術が難しいことが多いので、その場合は放射線療法やホルモン療法を行います。もちろん、患者さんの状態によっては75歳以上でも手術を行う場合もあります。
前立腺がんが「病期C」の状態(進行がん)の場合は、「ホルモン療法と放射線治療」、または「ホルモン療法と手術」を行うか、ホルモン療法のみを行う場合もあります。
前立腺がんが「病期D」の状態(進行がん)の場合は、ホルモン療法が主に行われます。
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前立腺がんの治療方法の決定 |
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前立腺がんの治療法の選択には、インフォームド・コンセント(説明と同意)をより重要な要素として考えることになります。インフォームド・コンセントとは、医師が病気の「最適な治療法」や「別の治療法」も合わせて提案して、患者さんにメリット・デメリットも理解し、納得してもらった上で、治療法を決定していく方法のことです。
治療法を決定するときには、患者さん自身の「クオリティ・オブ・ライフ(QOL:生活の質)」がなるべく低下しないよいうに考えることも大切です。
がんの悪性度が低い場合は、治療をしないで経過を観察することもあります。前立腺がんには、ゆっくり進行し、転移しにくいものもあるので、早期に小さな前立腺がんが発見されて、さらにPSA値が経過をみてもほとんど上がらない場合は、治療をせず経過を見ることもあります。
それでは次のページでは、前立腺がんの外科療法(手術)について見ていきましょう。
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