がんの原因は、体の中にがん細胞が生まれ、そのがん細胞が増殖(ぞうしょく)するるからなのですが、それではなぜ、がん細胞が発生するのでしょうか?
ガン細胞が発生する最大の原因としては、喫煙(たばこ)、排気ガス、ウイルス、などの発がん物質や、放射線、紫外線(しがいせん)、などが細胞を攻撃することで、遺伝子が傷ついてしまうことです。
これらの正常な細胞に突然変異を起させる引き金になるものを、「イニシエーター」といいます。
ただ、このイニシエーターだけでは、がん遺伝子は発生しません。イニシエーターの正常細胞への攻撃を手助けする「プロモーター」の働きがあってこそ、がん遺伝子が発生するのです。
プロモーターは、塩分の取りすぎ、過度の飲酒(アルコール)、などです。
普通では細胞の遺伝子が傷ついたとしても、体内の防御システムが働くので傷ついた遺伝子は修復されます。でも、その修復が間に合わなかったり、防御システム自体が攻撃を受けたりすると、遺伝子の修復ができずに傷ついたままの細胞が増えてしまい、がん細胞となってしまうのです。
なお、がん細胞をつくるがん遺伝子は、正常なときは細胞の増殖をコントロールする役割をする遺伝子であることがわかっています。
また、正常な細胞ががん細胞にならないようにする「がん抑制遺伝子」という遺伝子もあります。これもがん遺伝子と同じように、正常な細胞に存在します。
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