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DCA(方向性冠動脈粥腫切除術) |
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DCA(方向性冠動脈粥腫切除術:ほうこうせい かんどうみゃく じゅくしゅ せつじょじゅつ)とは、デバイスという筒状の器具を使って、冠動脈にできた粥腫(じゅくしゅ)を削り取って治療する方法です。
デバイスとは、片側に回転する刃が、もう片側にはバルーンが内蔵されている器具で、このデバイスをカテーテルで粥腫のある狭窄(きょうさく)している部分へと送り、バルーンをふくらませて刃のついている部分を粥腫に押しつけ、刃を回転させて削り取ります。
バルーン治療やステント治療では、動脈硬化の粥腫(じゅくしゅ)を押しつぶすように広げて血管の血流を確保しますが、DCAでは粥腫を削り取るというところが大きく違う点です。
また、ロータブレーターは冠動脈の内部を 360度削り取りますが、DCAでは、血管の壁の一部にだけ刃を当てるので、特定の部分だけを削り取ることができます。
DCA治療では、削りとった粥腫(じゅくしゅ)をカテーテルの中に回収することができるので、削りった粥腫が血管を塞ぐ(梗塞する)のを防ぐことができます。
ただ、刃を使うので、正常な血管の壁を削ってしまうというデメリットもあります。
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