前立腺肥大症とは、膀胱(ぼうこう)の出口のところである後部尿道を囲むようにしてある前立腺が肥大する病気です。
肥大した前立腺が尿道を周囲から圧迫するために、尿の出が悪くなる排尿障害が起こります。
「前立腺肥大症」という病名ですが、実際に肥大しているのは前立腺そのものではありません。前立腺の内側で尿道を取り囲む回りの線組織(せんそしき)です。(この線組織は内線と呼ばれます)
前立腺は男性にだけ存在する臓器であることは別のページで解説しました。ですので、前立線肥大症は男性にしか発症しません。
60歳を超える頃からみられるようになり、 70歳前後の方に最も多く起こるようになります。
前立腺肥大症になると、最初に夜に何度もおしっこをするようになります。これを夜間頻尿(やかんひんにょう)といいます。尿が出ずらいために排尿に時間がかかるようになり、そのうちに尿が完全に出きらずに膀胱に尿が残ってしまうようになります。
前立腺肥大症がひどくなると腎臓が悪くなり、慢性腎不全(まんせいじんふぜん)になるまで悪化してしまう場合もあります。
前立腺肥大症の治療は、手術や薬で治療します。
それでは次のページからは、前立腺肥大症の症状や治療、薬についてなどをくわしく見ていきましょう。 |