肥満遺伝子

- 肥満遺伝子と種類・タイプについて解説

肥満遺伝子とは

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 当サイトでは、様々な生活習慣病の中でも高齢者に見られる病気を中心に解説紹介しています。
 このページでは、肥満(ひまん)について解説しています。肥満は誰でもなりうる病気ですが、特に中年から高齢になるとなりやすくなります。そして、肥満はとても危険な病気の発症につながる可能性があります。ですから肥満について理解して、肥満の症状・原因・治療・検査やさらに気になる色々な情報などから、肥満を予防できるようにしましょう!
 肥満について知りたい方のために当サイトが少しでもお役にたてると幸いです。
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     肥満遺伝子とは?@


肥満遺伝子とは、遺伝子異常のために、体重をコントロールして肥満を防ぐという本来の働きができなくなっている遺伝子のことです。

つまり、食欲を抑えたり、脂肪を燃焼させたりなどの働きのある遺伝子に異常が起こって肥満遺伝子になってしまうことで、その遺伝子が正常に機能しなくなってしまい、肥満しやすくなってしまうのです。

ただ、日本人の多くは、何らかの肥満遺伝子を持っています。

日本人に関係する主な肥満遺伝子は、「ベータ3アドレナリン受容体(β3AR)」、「脱共役たんぱく質1(UCP1)」、「ベータ2アドレナリン受容体(β2AR)」の3つの遺伝子の異常によるものです。

肥満遺伝子は他にも、脂肪細胞から分泌されるホルモンである「レプチン」の遺伝子異常や、脳の視床下部(ひしょうかぶ)に存在する物質である「レプチンレセプター(レプチン受容体)」の遺伝子異常などもありますが、ここでは、日本人に関係する主な肥満遺伝子3つについて見ていきましょう。



ベータ3アドレナリン受容体(β3AR)遺伝子

ベータ3アドレナリン受容体(β3AR)とは、脂肪細胞などにある物質で、アドレナリンと結合することで、脂肪細胞にたくわえられていた中性脂肪を分解して、燃焼されやすい状態にする働きがあります。

※アドレナリンとは、闘争、恐怖、などの緊急時に活動する交感神経からの指令により副腎髄質(ふくじんずいしつ)から分泌されるホルモンです。また、神経節や脳神経系における神経伝達物質でもあります。心臓の働きを強め、血圧を上げ、気管をひろげます。

ただ、ベータ3アドレナリン受容体の遺伝子に異常があると、この受容体が正常に働くことができずに、中性脂肪が分解されにくくなってしまいます。

ベータ3アドレナリン受容体の異常は、日本人の約 3分の1(約34%)が持っていると言われています。

また、この遺伝子異常がある人は、内臓脂肪がつきやすく、お腹の回りが出っ張った「リンゴ型肥満」になりやすいとされています。



脱共役たんぱく質1(UCP1)遺伝子

脱共役たんぱく質1(UCP1:だつきょうえき たんぱくしつ 1)とは、脂肪細胞の「褐色脂肪細胞(かっしょく しぼう さいぼう)」の中にあり、脂肪を燃焼させる働きがあります。

褐色脂肪細胞とは、褐色(茶色)をしている脂肪で、熱を作り出して体温を維持したり、食事から取り入れた余分なエネルギーを燃やしていくという働きがあります。(※くわしくは、「脂肪細胞とは?」のページの「褐色脂肪細胞とは?」をご覧下さい)

ただ、脱共役たんぱく質1の遺伝子に異常があると、褐色脂肪細胞での脂肪を燃焼する機能が低下してしまうので、肥満しやすくなってしまいます。

脱共役たんぱく質1の異常は、日本人の約 4分の1(約25%)が持っていると言われています。

また、この遺伝子異常がある人は、内臓脂肪よりも下半身を中心に皮下脂肪がつきやすいので、「洋ナシ型肥満」になりやすいとされています。



ベータ2アドレナリン受容体(β2AR)

ベータ2アドレナリン受容体(β2AR)とは、ベータ3アドレナリン受容体と同じで、アドレナリンと結合することで、脂肪細胞にたくわえられていた中性脂肪を分解して、燃焼されやすい状態にする働きがあります。

ただ、ベータ2アドレナリン受容体の遺伝子に異常があると、たんぱく質をうまく利用できないため肥満しにくいのですが、代わりに筋肉もつきにくいと言われています。

ベータ2アドレナリン受容体の異常は、日本人の約 6分の1(約16%)が持っていると言われています。

また、この遺伝子異常がある人は例外で、痩せてひょろっとした「バナナ型」の体型になりやすいといわれています。


 それでは次のページでは、肥満遺伝子の検査について見ていきましょう。

※次のページ「肥満遺伝子とは?A〜検査方法」へ続く・・・・



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