それではこのページでは、乳がんの手術をした後の治療法や合併症などについて紹介していきます。
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再建手術 |
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再建手術とは、手術した乳房の形を整える手術です。背中やお腹の脂肪組織、筋肉、皮膚を切り取って、乳房を整えます。また、シリコンが入った袋を胸に入れる方法もあります。
ただ、再建手術は誰でも受けられるわけではありません。再発の可能性がある人、高齢者、心臓病などの慢性疾患(まんせいしっかん)がある人などには行うことができません。
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手術後の合併症 |
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手術後の合併症は、腕や肩の運動障害、手術創部の皮膚の知覚障害、腕がむくむ 、わきの下に液がたまる、リンパ節の郭清(かくせい)により細菌に感染しやすくなる、などがあります。
腕や肩の運動障害については、手術により、リンパ節郭清(リンパ節を周囲の脂肪組織ごとすべて除去すること)を行うと、腕が上がりにくいなどの肩関節の運動障害、腕や肩のこり、しびれ、などの後遺症が出る場合があります。ですから、手術後にリハビリテーションを行い、体の動きを回復させます。
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手術後の薬物治療 |
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乳がんの手術後に行う薬物療法は、化学療法(抗がん剤治療)とホルモン療法(内分泌療法)です。薬物療法は、全身に拡がっているかもしれないガン細胞が増えることをおさえて、転移による再発を防ぐ大切な治療です。
全身にガンが広がっている可能性が少しでもある場合には、薬物療法が行われます。患者さんの状態により、化学療法とホルモン療法のどちらか、もしくは両方行います。
しこりが小さくて、転移もなく、再発する可能性も低いと判断された場合は、術後の薬物療法をおこなわず経過を見ます。
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手術後の定期検診 |
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手術などの治療が終わった後は、定期的な検査・検診を受けることが大切です。乳がんの再発は、だいたい手術の後の 2年〜3年がいちばん多く、5年ぐらいまでが要注意です。
ですから手術後の5年の間、何も問題がなければ大丈夫なのですが、乳がんの場合は、ゆっくり増殖・進行する性質をもっているので、手術後 5年以上たってから再発する場合も考えて、手術後 10年間は検診・検査などで調べることが必要です。
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