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非ホジキンリンパ腫の治療 |
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軽度悪性群の治療は、T期とU期は放射線療法をメインとして行います。V期とW期は、放射線療法と化学療法を併用して治療することで、多くの場合、腫瘍を縮小させることができ、異常な部分がなくなり一時的または永続的に正常な機能が回復することもあります。しかし、根治(こんち)させることは難しいです。
ただ、非ホジキンリンパ腫の軽度悪性群は増殖が遅く、治療が効きにくいという性質があるので、最初は治療をせず観察するのが普通です。また、軽度悪性群のB細胞リンパ腫は、中悪性度以上のリンパ腫へ進んでしまう場合があります。そして、B細胞型の大部分は白血病に移行します。
中等度悪性群・高度悪性群の治療は、化学療法(抗がん剤治療)がよく効くので、T期から化学療法を行っていきます。ただ、抗がん剤による治療が効いても治らない場合や再発した場合は、「造血幹細胞移植(ぞうけっかんさいぼういしょく)」を行います。
造血幹細胞移植とは、標準的な化学療法だけでは十分な効果が無かった場合や再発の可能性が高い場合に、大量の抗がん剤を使用することで治癒を期待する治療法です。
中等度悪性群・高度悪性群は進行が速く、早期の段階で中枢神経(ちゅうすうしんけい)や骨髄(こつずい)へ転移します。そうなると、白血病と似たような症状が起こる場合があります。
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非ホジキンリンパ腫の生存率 |
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▼軽度悪性群の非ホジキンリンパ腫の5年生存率
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・ステージT期とU期 - 5年生存率
約70〜90% |
・ステージV期とW期 - 5年生存率
約50〜70% |
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※数値はあくまで目安です。
▼中等度と高度悪性群の非ホジキンリンパ腫の5年生存率
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・ステージT期とU期 - 5年生存率
約70〜90% |
・ステージV期とW期 - 5年生存率
約40〜50% |
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※数値はあくまで目安です。
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非ホジキンリンパ腫の予後 |
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軽度悪性群の非ホジキンリンパ腫は、進行がゆっくりとしていて、生存期間も長いのですが、再発率が高いという性質があります。つまり、治癒率が低い種類であるといえます。
また、治療の後に、完全寛解(かんぜん かんかい:一時的、または永続的に正常な状態になること)が続けば、3年以降に再発する確率は低くなります。
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